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【 幕末史が書き換わる? 】最新研究で再評価!幕末維新のプランナー・島津久光

今年は大政奉還150周年、また2018年のNHK大河ドラマも西郷隆盛が主役の「西郷どん」ということで、再び幕末ブームの兆しを見せる2017年。しかし、ここにきてその幕末史が大きく書き換えられようとしています。

そのきっかけは、薩摩藩の国父と称される島津久光に関する一級史料「玉里島津家史料」の全貌が90年代に明らかにされたことにあります。

島津久光肖像画
(尚古集成館)

史料によると、久光は幕末初期から中央政治への参画に積極的に動いており、西郷や大久保はその指揮下にあったとされます。そして文久2(1862)年の「率兵上京」。無位無官だった久光が千人もの兵を引き連れて上洛するという前代未聞の政治的パフォーマンスを果たしたのです。その背景には、久光の危機感があったとみられています。

当時の薩摩藩は外国船による度重なる侵入を受けていましたし、久光は阿片(あへん)戦争の情報も収集していました。そのことから久光は、性急な攘夷の危険性と挙国一致の必要性を誰よりも感じていたのです。

寺田屋事件で使用された刀剣。鎮圧のために久光が派遣した奈良原繁が使用していたものだそうです。
(鹿児島県歴史資料センター黎明館蔵、玉里島津家資料)

よく見るとかなり刃こぼれしてます。事件の激しさが想像できますね…。
(鹿児島県歴史資料センター黎明館蔵、玉里島津家資料)

新史料に含まれる勅命によると、まず久光は「浪士鎮撫(ちんぶ)」を理由に朝廷のお墨付きを得て「率兵上京」し、動乱の京都を安定化させる。そして朝廷の権威と一千の薩摩軍で圧力をかけ、旧態依然とした幕府に雄藩の政治参加を飲ませるという政界再編成プランを持っていたのだと見られています。

3月2日(木)BSプレミアムにて放送の「英雄たちの選択」では、これまであまり語られなかった島津久光を最新研究からアプローチ、史料とともにその功績を見つめ直します。新たな幕末史をぜひその目でご確認ください。

BSプレミアム【英雄たちの選択】 
「幕末 ここに始まる~島津久光・率兵上京の決断~」

放送日時:2017年3月2日(木) 20:00~20:59
司会:磯田道史、渡邊佐和子
出演:家近良樹、高橋源一郎、桐野作人
語り:松重豊
公式HP:英雄たちの選択 http://www4.nhk.or.jp/heroes/

(編集部)

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