幕末、日本史上に燦然と輝くヒーロー・坂本龍馬。彼の没後150年を記念して、特別展覧会「没後150年 坂本龍馬」が開催されています。京都を皮切りに、長崎、東京と全国を巡回している本展が、2017年7月1日(土)~8月27日(日)静岡市美術館で待望の開催となります。静岡が全国巡回の最終会場です。
近年見つかった「超」貴重な資料も展示されるとのこと。その見どころを少しだけご紹介します!
日本史に輝き続ける巨星・坂本龍馬
※東京会場のみ3日間展示。他会場と東京の左記期間外は複製を展示。
犬猿の仲と言われた薩摩藩と長州藩の間を取り持ち、世紀の薩長同盟を成立させて大政奉還の実現に大きな役割を果たした坂本龍馬ですが、慶応3(1867)年に京都の近江屋で暗殺され、33歳の生涯を閉じました。短くも太く、あまりにも鮮烈な生き方は、今も昔も私たち日本人を魅了し続けています。もし彼が暗殺されていなかったらと思うと、想像は尽きませんよね。
今回の展示資料は約200点を数え、これほどの規模の龍馬展は10年以上開催されておらず、とても貴重な機会なんですよ。そして、ごく近年に新たに見つかったものも登場するので、見逃すことはできませんね。
龍馬が近江屋で暗殺された時の血が付いている「梅椿図」という血染めの掛け軸や屏風、坂本家の家紋が入った服や手紙など、龍馬の人生を追うことができるものばかりが展示されます。特に手紙からは龍馬の人柄をしのぶこともできるので、龍馬フリークならずとも見ておきたいですよね。幕末の京都の様子を知ることができる瓦版や、美しい錦絵も展示されます。龍馬の生きた時代を感じることができますね。
龍馬の愛刀が勢ぞろい!
さて、やはり龍馬と言えば「剣豪」のイメージがあると思います。
そんな彼が愛用した刀が今回展示されるのですが、これがまたとても貴重なものなんですよ。
ひとつは、京都国立博物館が所蔵しており、最新機器での検証が進められた結果、近年「陸奥守吉行」と正式に判明した刀です。これは近江屋で暗殺された時にも龍馬が持っていて、襲ってくる敵の刀をこの鞘で受けたと言われています。反りがないのが特徴です。
※全会場で展示。
また、龍馬が生前に海援隊の菅野覚兵衛に譲った「山城国西陳住埋忠明寿作」の銘が入った刀も展示されます。これは明治時代に坂本家に戻されたそうですよ。
※全会場で展示。
TV取材中に偶然発見された、龍馬直筆の手紙
2014年、TV番組の収録中に発見された龍馬直筆の手紙も展示されます。
これは「越行の記」と呼ばれる手紙で、後藤象二郎に宛てたものです。大政奉還の後、新政府の財政を任せたい福井藩の三岡八郎(後の由利公正)に会いに行った話が書かれています。
書いた時期も、近江屋事件の直前ということで、専門家もびっくりの大発見だったんです。
※京都会場のみの展示
また、姉・乙女宛ての手紙には、妻のおりょうとの新婚旅行のことが書かれています。二人で登った高千穂峰の豪快なスケッチも見ものですよ。乙女には何でも話せたようで、土佐を出て勝海舟の弟子となった時の手紙には「四十歳までは家に帰らない!」という宣言も見られます。
※全会場展示。ただし展示替えあり。
7月1日~静岡会場限定展示!重要文化財「千山万水図」
これから開催の静岡会場では三河国田原藩士・渡辺崋山(1793-1841)による「千山万水図」が限定展示。よく見ると画中には3本マストの大型船が描かれており、蛮社の獄で捕らえられた崋山の海防思想が反映されているとも言われています。
気になる刀剣乱舞DAYは?
また、7月14日(金)~17日(月・祝)の4日間、静岡市美術館でも「刀剣乱舞-ONLINE-」とのコラボレーション企画「刀剣乱舞DAY」が実施されます。
刀剣男士「陸奥守吉行」等身大パネルや描き下ろしイラストの展示とともに、期間中各日先着150名に特製クリアファイルをプレゼント!
※一人一枚まで。展覧会ご観覧の方に限ります。(要観覧券提示)
7月22日(土)には、龍馬の愛刀や同時代の刀剣について末兼俊彦氏による講演会も開催されますよ。
ご応募は7月7日(金)必着。詳しくはHPをご覧ください。
「没後150年 坂本龍馬」
会場:静岡市美術館
開催期間:2017年(平成29年)7月1日(土)~8月27日(日)
開館時間:午前10時から午後7時 ※入場は閉館の30分前まで
休館日:月曜日 ※ただし7月17日(月・祝)、 8月14日(月)は開館、7月18日(火)は休館
公式サイト:静岡市美術館※東京会場は終了しました
会場:東京都江戸東京博物館 1階特別展示室
開催期間:2017年(平成29年)4月29日(土・祝)~6月18日(日)
開館時間:午前9時30分から午後5時30分(土曜は午後7時30分まで)※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(ただし5月1日・5月15日は開館)
公式サイト:東京都江戸東京博物館※京都会場は終了しました
会場:京都国立博物館 平成知新館(1F・2F)
開催期間:2016(平成28)年10月15日(土)~11月27日(日)
休館日:月曜日
開館時間:午前9時30分から午後6時まで(入館は午後5時30分まで)
※ただし会期中の毎週金・土曜日は午後8時まで(入館は午後7時30分まで)
公式サイト:京都国立博物館
(xiao)
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