歴人マガジン

【 武田信玄や伊達政宗は美少年にラブレターを送っていた!】男色で歴史を読み解く『なぜ闘う男は少年が好きなのか』が話題

【 武田信玄や伊達政宗は美少年にラブレターを送っていた!】男色で歴史を読み解く『なぜ闘う男は少年が好きなのか』が話題

累計150万PVを誇る人気連載が待望の書籍化

洋の東西を問わず、戦乱の時代にとくに栄えた少年愛。宦官、小姓、稚児、エローメノス、宦官、酒姫(サーキ)。さまざまな呼び名のある美しい少年たちを、時の権力者たちはそばに置きました。それはなぜか。戦士は少年に何を求め、少年は戦士に何を与えたのか・・・。

かつて世界中にあった男色を軸に、新たな視点で歴史を読み解く『なぜ闘う男は少年が好きなのか』。WEBメディア「cakes」で累計150万PVの話題のエッセイが書籍として発売になりました。

新進気鋭の歴史小説家と人気イラストレーターのコラボ!

著者の黒澤はゆまさんは歴史小説家で、『劉邦の宦官』『九度山秘録』という、どちらも男色がテーマの歴史小説を出版されています。
歴人マガジンでも、過去にご紹介させていただいておりました。
※関連記事【ネオ時代小説】信玄から昌幸へ…受け継がれた最強の系譜「九度山秘録」

今回は初めてのノンフィクションエッセイで、さまざまな文献をもとに、当時の時代背景をわかりやすく解説、物語を読むような情緒ある表現で、男と少年のやりとりが描かれています。

少年あてに送られた手紙の現代語訳のニュアンスや、まるで見てきたような美少年の容姿の表現(春日源助なら愛らしい切り髪に、目の縁いっぱいにみなぎる黒い瞳、白い歯並をこぼして悪戯っぽく笑う風情が何とも艶)など、小説家らしい描写に、想像力を駆り立てられます。

華を添えるのがオンラインゲーム『刀剣乱舞』『一血卍傑』などの公式絵師で、人気イラストレーター・べっこさんのカバーイラストです。春日源助をイメージした少年の、艶っぽい視線が印象的です。

武田信玄が熱心にラブレターを送った春日源助。
(イラスト/べっこ)

世界中で、男色てんこもり!

武田信玄が美少年にラブレターを送っていたり、伊達政宗が体中傷だらけになるほど少年と契を交わしていたりという話は、知っている人も多いと思います。

しかし、ソクラテスなどの哲学者やローマ皇帝、あまり知られていないイスラームの同性愛、同性愛には厳しかったヨーロッパなどの世界の男色から、稚児と僧侶、貴族、武士から江戸の町民などの日本の男色まで・・・歴史上の偉人のほとんどが当たり前のように男色をたしなんでいた事実に驚かされることでしょう。

アルキビアデス、アンティノウス……世界中の美少年がいっぱい!
(イラスト/べっこ)

歴史を新たな視点で読み解く

また本書では、貴族と武士の男色の違い、ゴリラの男色(!)や、なぜ男色が廃れてしまったのかなど、鋭い考察にも注目です。偉人たちの人間らしさに触れられるとともに、歴史の見方が変わるでしょう。

猛将・劉邦がすべてを捨てて、最後に宦官を慕っていたのはなぜか。愛妻家でもある藤原頼長が男色を駆使してまでつかみたかったものはなぜか・・・。

歴史上の偉人たちの新たな一面を知る旅に出かけて見ませんか?

なぜ闘う男は少年が好きなのか
黒澤 はゆま著
(ベストセラーズ)

(編集部)

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