歴人マガジン

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【追悼コラム】「獅子の時代」を生きた男 菅原文太

つい先日、高倉健さんの追悼コラムを書いたばかりの私の目に、今日は「菅原文太さん死去」との速報が飛び込んできました。
この3週間のあいだ、日本映画界を代表する巨星がいきなり2つも消えてしまうとは。

文太さんは先日の高倉健さんよりも私が見た作品は少ないのですが、なんといっても私の菅原さんはNHK大河ドラマ「獅子の時代」に尽きます。
東映の人気任侠映画シリーズ「仁義なき戦い」「トラック野郎」を卒業して出演した大河ドラマです。

会津藩の武士を菅原文太さん、薩摩藩の郷士を加藤剛さんが演じた、幕末命を燃やして駆け抜けた二人の「志士」を「獅子」にかけたネーミング。
当時としては珍しく、宇崎竜童さんの「ダウン・タウン・ブキウギ・バンド」を音楽で起用したりと、新しく斬新に明治維新を描いたストーリーに、当時小学生だった私は理由もなくビリビリとアツいものを感じました。
同じくサムライ好きだった親友とふたり、エンディングテーマをソラで歌えるくらいに盛り上がったものです。変わった小学生かもしれませんね。
また、あの頃からすでに30余年を経過し、こんなふうに少年時代のことをノスタルジックに語ることが年を重ねるということなのだと実感しています。

「獅子の時代」放送当時すでに菅原さんはいまの私とほぼ同い年。
しかし彼が演じた会津のサムライ役は、小学生の私のハートを直撃したくらい、もの凄く躍動感に満ちていました。
そして近年は「人間らしい生き方とはなにか」というテーマについても積極的に発言をされていました。
その意味において彼は死ぬまで「志士=獅子」だったんだですね。
そんな時代が変わりつつあることを感じつつ、それを少しでも引き継ぐ人が出てきてほしいと思っています。

文太さん、ライバルと言われた建さんを追いかけていくことはないじゃないかとビックリしましたが、とにかくお疲れさまでした。
そちらはますますカッコいい日本の男ばかりになっていきますね。
これからも天国から、日本の獅子達が出てくるように見守ってください。ありがとうございました。
(副編集長Y)

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