まず①を読んでからこちらに進んでほしい。意味わかんなくなっちゃうよ。
【幕末のいろは①】短いけど濃い!16年間を理解する方法
さて幕末の日本人は、宇宙人否、ペリーが来てみんな「尊王攘夷」を思った。この事実をインプットする。そしてここからが本番だ。幕末の小難しいイメージをどう打破するか?
まずは「思想」からいってみよう。
読んで字のごとく、250年続いた日本の政権・江戸幕府を戦でぶっ倒す思想だ。「革命」とも云っていい凄まじいパワーを有するもの。それを担ったのがー
ここはポイント。歴史は線できれいに繋がっている証拠がある。この両藩は1600年の「関ヶ原の戦い」で石田三成に付いて負けている。つまり徳川家康にコテンパンにされた。リベンジを果たす絶好の機がペリーによって創られたとも云える。
倒幕派、有名どころのふたり
さてふたつ目はー
「佐」という字は、「たすける」という意味。現政権のまま、いまで云うと自民党を守ると考えればいい。保守ってやつだ。
佐幕派の有名どころはー
基本、この「倒幕」と「佐幕」はめちゃ仲が悪い。イスラム国とアメリカ級だ。もう「殴り合ってどっちが強いかはっきりしようぜ!」的な。謀略、暗殺も厭わない。このふたつの思想がぶつかり合って、幕末のメインストリームも構築されていく。
そして残りのひとつ、ある意味一番まっとうで平和的な解決を目指した感じがするのだが、、、当時は一番ぶっ飛んだ思想だ。
「たいせいほうかん」と読む。どういうことかと云うと、天皇から政権を委ねられている江戸幕府が、その政権を天皇に返すということ。「殴り合いを止める」唯一の思想。リング上でゴングを待つふたりのボクサーの間にいきなり入って、「待てゴングを鳴らすな、話し合おう」それを唱えたのがー
よく、「坂本龍馬って何したひと?」という疑問があるが、この「大政奉還を江戸幕府に実行させようとした」というのがひとつ。
そして幕末を難しくさせた張本人とも云える。なぜなら「倒幕」と「佐幕」でそのまま殴り合っていれば(結局殴り合うのだが)、もっとカンタンに説明できた。
龍馬、この野郎!一度、うちのバーに呑み来て説明しろ!この愛されている「幕末を難しくした男」についても、後日キチンと掘り下げたいと思う。
まずはこの3つの思想の基、幕末の日本人はシノギを削ることになる。
「尊王攘夷」〜「倒幕」「佐幕」「大政奉還」、今回はこの流れをインプットしてほしい。
次回は「思想」にぶら下がる「考え」について書きます。
【プロフィール】
渡部麗(わたなべりょう)
歴史クリエイター。
東京・御茶ノ水で歴史コミュニケーションメディア「レキシズル」を主宰。所有しているショットバーの水曜日を「レキシズルバー」として開放。歴史好きの交流を活性化しながら、畳敷きのイベントスペース「レキシズルスペース」で歴史をポップにわかりやすくプレゼンする「TERAKOYA」などを開催。
「レキシズル」 オフィシャルサイト