1955年に創立、日本のきものを通じて「心の豊かさ」を追求し続けながら「ニッポンの女性の美しさ」を応援し続ける「長沼静きもの学院」。
今回歴人マガジンで、来年には実に創立60周年を控える歴史と伝統をもつこちらの学院祭「Dreams」にお招きをうけ、副編集長Yが取材に伺わせていただきました!
今回の学院祭は今まで生徒さんを対象にして開催してきたきものファッションショーを一般の方にも公開するというチャレンジだとのこと。
メインイベントである日本最大級の「きものファッションショー」のほか、きもののアイテムとしての「組紐(くみひも)」の学内コンテストの発表、メイクや着付けの体験など内容が盛りだくさんということで、期待を膨らませながら会場の東京 目白のこれも伝統のあるホテル椿山荘東京に到着しました。
ファッションショー会場はきものを美しく着こなした方々で満員。お祝いの花輪が飾られとても華やかな雰囲気に包まれています。
まずは別会場で開催された「組紐コンテスト」の展示を見学。
この組紐を追求するのに、なんと20年以上も通っている生徒さんもいるとのこと。その美しさと奥深さを、作品のクオリティを見て実感。
ショー会場へ移動すると超満員のなか、大型カメラも設置されています。す、すごい!
このショーは3部構成でそれぞれを「景」と名付け、第一景は「和」 第二景は「話」 第三景は「輪」というコンセプトで進行するとのこと。
さて、いよいよショーが開始です。
伝統ある着物作家の先生方のご紹介に併せ、艶やかな着物の女性たちが続々と登場します。
しかし先生方は男性の方がほとんど。当たり前ですが着こなしがカッコよすぎて、私も「マイ着物」を揃えてトライしてみたくなります。
とにかくショーを通じて驚かされたのは、その着こなしのバリエーションの豊富さ。
着物とはここまでデザインや色合い、スタイルによって違うのか!と衝撃を受けつつ、照明、音楽などの演出のクオリティの高さがさらにみなさんの美しさを際立たせます。
創立者である長沼静先生の軌跡と共に守られてきた伝統あるきもの、また現在代表である長沼秀明代表のもと新たなフィールドを目指すこれからの時代のきもののマリアージュでショーはどんどん進行します。どれも本当に素晴らしいクオリティで、写真に収めきれないほど。
さらに途中で8人組の男性グループ「SOLIDEMO」の登場。全員が180センチ以上のイケメン揃いで、前半は着物をビシッと着こなし登場、後半は息の合った歌と踊りを披露。
また、ブルーノート出演実績のある美しい若手ピアニスト高木里代子さんの演奏も素晴らしく、会場を盛り上げます。
さらに2020年の東京オリンピックに向け、各国の国旗をデザインしたきものが披露されました。きものが国際的なデザインと色彩によって彩られる風景に、新たな日本文化の可能性を感じます。
最後には出場したモデルさん、先生方、長沼秀明代表がステージに登場し大きな拍手で盛り上がるなか、ショーはフィナーレを迎えました。
さらにショー終了後、なんと歴人マガジン単独で長沼代表へのインタビューに成功!
「これだけ世界中の人が世界で最も美しいと言われる民族衣装のきものをもっと多くの人に楽しんで着てほしい。今回のショーも実質準備期間が2ヶ月でしたが、生徒さんとスタッフの方全員の思いがあったからこそ実現できたものなのです。
なんとなく敷居が高く制約が多いというイメージで捉えられるきものを、時代時代に併せて変わっていくなかで、きもの初心者の方でも思いのままに楽しんでいきたいです。」と力強く語ってくれました。
世襲制が多く、成り手が減少傾向のきもの産業自体の発展を目指して、別の業界から代表になることを決意されたという若き長沼代表。
これまでの学院が作りあげてきた伝統の重さを認識しているからこそ、新しい挑戦としてあえて一般向けにこの学院祭をPRされた結果、平日日中に関わらず、全来場者中3割もの人が一般参加という成功を収められました。
しかし何度もいいますが、どれもこれも美しすぎカッコよすぎ・・・カメラ小僧になってステージ脇の通路に張りつき写真を撮りまくりの私。スタッフやモデルのみなさま、また隣の御婦人方、失礼しました(汗)
これからの時代にむけて、伝統を守りながら新しい日本文化としてのきものを広めていく挑戦を続ける長沼静きもの学院、これからも歴人マガジンとしてもその挑戦のお手伝いをさせていただきたい!と強く感じた学院祭でした。
ご協力いただきました長沼代表はじめ学院スタッフのみなさま、誠にありがとうございました!
(副編集長Y)
参照元
「長沼静きもの学院」オフィシャルサイト
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