私、散歩が好きでして(とはいえ地元と人ごみ以外ですがw)フラフラと町を歩くこと多いんですが、そのなかに古い建物や、昔を偲ばせるような一角があるとなぜかノスタルジックな感情が胸に湧き上がります。「ブラタモリ」が人気なのもそういう感情に訴えるからかなと思うんですが、そんな経験ってないですか?
ましてやそれが古く江戸時代のものだったらなおさら。
今回、そんなふうに江戸の町を楽しく散策できるスマホ&タブレット用アプリ「大江戸ぶらり」が京都でアプリ開発などを手がける株式会社ATR Creativeからリリースされました。
このATR Creative は、地図を活用したアプリを多数開発。昨年10月にはアプリ「なら平城京歴史ぶらり」が2014年グッドデザイン賞を受賞、歴人マガジンでも紹介させてもらいました。
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●希少な元禄期の古地図を利用してまち歩きを楽しめる
このアプリ「大江戸ぶらり」には、デジタルでの提供は初となる公益財団法人東洋文庫 所蔵の「江戸大絵図」(元禄年間(1688年-1703年)頃)を高精細なデジタルデータで搭載。
絵地図を見ながらGPSで現在地を確認、現代地図と見比べができ、江戸時代にタイムトラベルした感覚でまち歩きを楽しむことができるのだそう。
東洋文庫には数多くの希少かつ美麗な古地図のコレクションがありますが、そのなかでも「江戸大絵図」は、東洋文庫が所蔵するもっとも大きな地図で、大きさは“横267.7cm × 縦320.0cm”です。
保存状態がよく、かなり大判であることから、デジタル化された細かい文字まで読むことができます。
●元禄の江戸全景をデジタル化するビッグなプロジェクト
ちなみにこのアプリで今回公開しているのは江戸城から北にむかって駒込方面までを描いたものだそうですが、実は「江戸大絵図」は4枚1組で、すべて合せると江戸の町全体が一望できるようになるそうです。どんだけでっかい地図なんじゃい!
現在残りの3枚はまだデジタル化されていないため、本アプリの売上の10%は、この「江戸大絵図」の残る3枚のデジタル化に使われアプリに追加される予定だそうです。
●いまのあの場所は江戸時代の大名屋敷!?
「江戸大絵図」は、明暦の大火をきっかけに幕府によって制作が命じられた地図をもとに、実際に方角や縮尺、区画などを忠実に反映した完成度の高いもの。
皆さんが良く知るあの場所はかつて何があったのか、300年前から変わらない場所はあるのか、じっくり見てみると楽しい発見がありそうです。
まさに「ブラタモリ」にぴったりすぎるこのアプリ、ぜひ江戸全景をデジタル化して、散歩の楽しみを増やしてもらいたいです。
副編集長Y
参照元:
ATR Creative オフィシャルサイト
公益財団法人「東洋文庫ミュージアム」オフィシャルサイト
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