琵琶湖のほとり、滋賀県長浜市。戦国時代は名将浅井長政の領地でしたが、浅井氏が織田信長によって滅ぼされた後、この近江を支配した豊臣秀吉が長浜城を築いたのがこの町のはじまりと言われています。
春本番を迎えるこの風光明媚な長浜の町で、4/9(土)〜16(土)に開催される「長浜曳山まつり」を皮切りに、実に滋賀県各エリアでゴールデンウィークまでのあいだ、1ヶ月もお祭り三昧な日々が続くのです。
まずは「長浜曳山まつり」についてですが、9日の「線香番」にはじまり、実に1週間も続くこの祭りは、「日本三大山車(だし)祭り」の一つに数えられ、国の重要無形民俗文化財に指定されている大変由緒あるもの。
安土桃山時代、秀吉に初めて男の子が生まれ、大喜びの秀吉が城下の人々に金(きん)をふるまい、これをもとに長浜町民たちが山車(曳山)をつくり、長浜八幡宮の祭礼に曳き回したのが始まりだとか。
長浜の発展に伴い、現在の13基まで増え、江戸中期から各山組は競って曳山を改造し、装飾に豪華な毛織物を用いるなどの贅を尽くしました。
曳山の多くはその頃に作られたもので、幅約3m、奥行約7m、高さ約7mの入母屋造で、1階の舞台と楽屋、2階の亭(ちん)にわかれています。
「動く美術館」と呼ばれる山車の舞台付曳山12基のうち、毎年交代で4基の曳山が巡行し町を練り歩く様はまさに圧巻。なかでも13〜16日にわたってこの舞台で大人顔負けの演技を披露する「子ども歌舞伎」は見もの。
その他にも9〜12日までの四日間、若者たちによる裸参りや、クライマックスの15日夜に曳山が勢揃いする様など、どのプログラムも本当にすばらしく見応えのあるものです。
これだけじゃない!忍者の里 甲賀エリアその他でも祭り三昧じゃー!
さらに滋賀県内の各エリアでは、長浜曳山まつりの後も、伝統あるお祭りが続きます。
4/19(火)、20(水)には忍者の里として有名な甲賀市エリアで最大の春祭りで、県の無形民俗文化財に指定されている「水口曳山まつり」が開催。桜の花が曳山に振りかかる様はまさに時代絵巻を見るよう。
そしていよいよゴールデンウィーク。
甲賀市と隣接する日野町では、5/2(月)、3(祝・火)に実に800年以上の歴史をもつ「日野祭」が開催。
近江商人が仕立てた豪華絢爛な曳山を、若い衆が勇壮に方向転換する迫力満点の「ギンギリ廻し」が見もの。
そして締めくくりは琵琶湖の西岸の高島市で5/3(土)、4(日)にこちらも県指定無形民俗文化財の「大溝祭」が開催。宵宮祭では提灯を灯した5基の曳山が、城下町の風情が残る市街地を幻想的に照らしながら練り歩きます。
琵琶湖を取り囲むように県として制定されている滋賀県ですが、京都に隣接している交通の要所でもあったことから、戦国時代には戦火にさらされるエリアであったそうです。
しかしその反面、タフな近江商人を生み出し、かつ各地の村人たちが大変に信心深く、寺社仏閣が多数あり、このようなお祭りも長いあいだ伝統を守り続けてきたという歴史があるのですね。
それにしてもこんなにスゴイとは思わなんだ・・・滋賀県、俄然興味が湧いてきました!
ちなみに滋賀県は、県をあげて長浜市が生まれ故郷の石田三成を一押し!
県が制作した大変にシュールでファニーな「石田三成」CM総集編を最後にどうぞ(笑)
いかがでしたか?
京都のあまりの人混みに尻込みしている方は、今年のGWに滋賀県の祭りめぐりというプランを検討されてみてはいかがでしょうか?
参照元:
「長浜曳山まつり」
「水口曳山まつり」
「日野祭」
「大溝祭」
「長浜・米原・奥びわ湖」観光情報オフィシャルサイト
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