北宋時代末期に活躍し、その清廉潔白で公正無私な姿から、中国史上で最も愛された名裁判官・包拯(ほう・じょう)。現在も人々から尊敬をこめて「包青天」「包公」と呼ばれ、その人気ぶりはあの諸葛孔明や関羽にも引けをとらない偉大な人物だ。
そんな包拯を主人公にした中国歴史ドラマ「開封府(かいほうふ)ー北宋を包む青い天ー」を、チャンネル銀河では2018年1月より日本初放送する。
“宋王朝の大義”の名の下に腐敗した官界に異を唱え、次々と巻き起こる難事件を解明していく包拯。やがてそれは、王朝の命運を揺るがす巨大な陰謀へとつながっていく。果たして、彼に待ち受ける過酷な運命とは・・・!?
次々と巻き起こる奇怪な事件の数々・・・その裏に潜む巨大な陰謀とは?
時は北宋。第三代皇帝の真宗(しんそう)が天下を治めていたが、徐々に権臣が幅を利かせ始め、朝廷では宰相の王延齢(おう・えんれい)と軍権を掌握する張徳林(ちょう・とくりん)の二派が勢力を争っていた。
一方、ある町では奇妙な天象のもと1人の男の子が生まれていた。その名は包拯(ほう・じょう)。生まれながらに色黒だった赤子は、兄夫婦のもとで元気に成長するが、ある時、兄が役人から濡れ衣を着せられ処刑されてしまう。その事件を機に、科挙を受けて役人となり世を正すと誓った包拯は、10年間の苦学の末、科挙を受験するため都を目指す。
道中、美しい娘 雨柔(うじゅう)と出会ったことをきっかけに、包拯は都である事件を解決することになり皇帝・真宗の目に止まる。そして真宗が崩御し息子の仁宗(じんそう)の世となった中、包拯は官吏として難事件に次々と挑み続けることに。だが、それら難事件の裏には、常に王朝に関わる陰謀と思惑が渦巻いていた・・・。
包拯とは?
北宋の第四代皇帝・仁宗の時代に活躍した政治家。29歳で科挙試験に合格すると、数多くの職を経て軍政の最高機関・枢密院の副長官である枢密副使にまで昇り詰める。開封府尹代理を務めていた頃には、権力があった宮中の貴族や宦官ですら恐れずに賄賂を摘発したため、非常に恐れられた。
民衆からは、「包拯が笑う時は黄河が澄む時だ(めったにない)」「関節(賄賂)到らず、閻魔包公有り」などと言われ、大変人気があったという。また、政府高官になっても庶民時代と同じ生活をしており、群れを作らず、賄賂を断じて取らなかったと言われている。
今でも愛され続ける”包青天”
本作の主人公である包拯は、現在も中華圏では子供からお年寄りまで絶大な人気を誇る人物であり、日本で徳川光圀を「黄門様」と呼ぶように、尊敬をこめて「包青天」「包公」と呼ばれている。まさに中華圏での「水戸黄門」「大岡越前」「遠山の金さん」とも言える存在だ。清代の小説「三侠五義」やTVドラマ「包青天」など、彼を主人公にした作品も多く、その人気ぶりはあの諸葛孔明や関羽にも引けをとらない。
そんな包拯を演じるのは、「三国志 Three Kingdoms」「琅琊榜」でも活躍したビクター・ホァン。清廉潔白、公正無私な「包青天」を演じるにあたり、彼独自の包拯像を打ち出しているのも大きな見所のひとつだ。
「琅琊榜」の闘争劇 × 「宮廷の諍い女」の駆け引き
科挙を受験するため北宋の都、開封へとやってきた包拯。役人となった彼の前に次々と起こる難事件。それは北宋王朝の権力闘争に大きく関わっていた。包拯は難事件を解決していくことで、皇族の陰謀、権臣の思惑、奸臣の不正を暴き、白日の下にさらしていく。
そんな緻密に練られた事件の裏側に隠されているのは、まさに大人気中国ドラマ「琅琊榜」のごとき権力闘争であり、「宮廷の諍い女」を彷彿とさせる皇族、権臣、女たちの駆け引き。宮廷闘争に江湖の活劇の要素も加わった重厚な作品に仕上がっている。
中国歴史ドラマ「開封府(かいほうふ)ー北宋を包む青い天ー」
放送日:2018年1月15日(月)スタート 月-金 午後1:00~ 第1話スカパー!無料放送
※リピート:同日スタート 月-金 夜11:00~
番組ページ:https://www.ch-ginga.jp/feature/kaihofu/
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画像:『開封府ー北宋を包む青い天ー』© 2017 Southern Lead TV & Film. All Rights Reserved. 提供:アジア・リパブリック10周年
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