
清の2代皇帝ホンタイジの后となり、清朝を3代に渡り支え続けた孝荘文皇后(こうそうぶんこうごう)。彼女とホンタイジ、そしてドルゴンの3人を中心とした物語は、これまでも中国で多くの人に愛され続けてきた。そんな有名な物語を壮大なスケールで描いた中国歴史ドラマ「皇后の記」を、チャンネル銀河では2019年5月より日本初放送する。
ストーリー
1626年。寧遠(ねいえん)の戦いにおいて、後金の建国者・ヌルハチは、敵の大砲により負傷。初めての惨敗に死を覚悟する彼だったが、息子のドルゴンに担がれ、なんとか戦地から脱する。その後、休息を取っていた彼らの前に1台の馬車が。中から出てきたのは、ドルゴンの幼なじみのユアル(後の孝荘文皇后)だった。久しぶりの再会に喜ぶ2人。やがて、ユアルに同行していた医師であるチョルジの処置により一命を取りとめたヌルハチらは、無事に都へと帰還を果たす。
やがて、後継者争いが激化する中、ヌルハチが崩御しホンタイジが即位することに。さらにユアルに関するある予言を耳にしたホンタイジは、異母弟であるドルゴンとの仲を引き裂き、ユアルを側室にしてしまう。愛する男との仲を引き裂かれ、時の皇帝の側室となった彼女に待ち受けていたのは、国と血筋と愛をめぐる長い闘いの日々だった……。

見どころ
ヒロインと帝位をめぐるホンタイジとドルゴンの兄弟対決
ホンタイジとドルゴンがユアル(孝荘文皇后)をめぐる物語は、中国で多くの人に愛され、様々な作品で映像化されてきた。本作では実直で純粋なドルゴンをゴン・ラーが、男らしく野心家のホンタイジをニエ・ユエンが演じている。特に「瓔珞<エイラク>~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~」で注目を集めるニエ・ユエン演じるホンタイジは、文武に秀でた名君と称えられながらもロマンチックな一面を持ち、弟・ドルゴンとユアルの関係に心を乱される……というこれまでの作品と違いを感じさせる人物像となっている。ユアルをめぐって繰り広げられる兄弟対決に注目だ。

主演は世界が注目する美人女優ジン・ティエン
主人公のユアルを演じるのは、中国のトップ女優ジン・ティエン。「麗王別姫〜花散る永遠の愛〜」といった中国作品だけでなく、映画「グレートウォール」(2016)「パシフィック・リム:アップライジング」(2018)など数多くのハリウッド話題作にも出演し、“ポスト ファン・ビンビン”とも称される大注目株だ。本作では、ヒロインの初々しい少女時代から皇后となる晩年までを一人で演じ、幅広い演技力を披露。モンゴルの民族衣装から、きらびやかな清王朝の装束まで、様々な衣装を着こなす彼女の美しさも本作の見どころのひとつだ。

時代背景
孝荘文皇后
清朝の2代皇帝・ホンタイジの妃であり、3代皇帝・順治帝(じゅんちてい)の母。孫の4代皇帝・康熙帝(こうきてい)まで3代にわたり清朝を支えた女性として知られる。ホンタイジの死後、長男ホーゲと異母弟ドルゴンの後継者争いが起こると、清朝分裂の危機を説き、当時6歳だった自身の子であるフリンを3代皇帝・順治帝として即位させたと伝えられる。その後、ドルゴンが幼い皇帝を補佐する摂政王となったことで、清は中華統一を成し遂げた。一説では、ホンタイジの死後にドルゴンへ嫁いだとされている。

中国最後の王朝:清
明にかわって中国を支配した満州族による王朝。中国東北地方においてヌルハチが女真を統一して後金を建国、その後を継いだホンタイジが1636年に国号を清、民族名を満州と改めた。順治帝の1644年に明の将軍・呉三桂(ごさんけい)の協力によって北京に入城し中国を支配すると、17〜18世紀の康熙帝・雍正帝(ようせいてい)・乾隆帝(けんりゅうてい)の時代に支配領域を拡大し、ほぼ現在の中国にあたる版図を築く。しかし、19世紀中頃から列強の圧力を受けて半植民地化が進み、辛亥革命により1912年に滅亡した。

中国歴史ドラマ「皇后の記」
放送日:2019年5月22日(水)放送スタート 月-金 夜11:00~
リピート放送:2019年5月23日(木)放送スタート 月-金 午前9:30~
番組ページ:https://www.ch-ginga.jp/feature/kougounoki/
画像:『皇后の記』©The Great Wall film and television
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