「サムライの魂」とまで称される「日本刀」。
日本独自の鍛冶技術によって生み出された日本刀は、武器としての機能はもちろんですが、古くは信仰や権威の象徴でもあり、現代ではその美しさから美術工芸品としての価値が高いことはみなさんご存知かと思います。
炭素量が0.03%〜1.7%の鉄である「鋼」を何度も何度も超高熱で熱し、それを叩き伸ばして作る工程は実に7つ。
「日本刀の製作工程」刀剣博物館
それらを作る刀工と呼ばれる人によって刃に出る文様「刀紋(はもん)」などが違い、それが刀工としてのブランドになるわけですが、現代もこの刀工を日本の伝統工芸としての誇りをもって続けている人達がいます。
さらに刀が出来上がった後、刀を収める鞘(さや)や鍔(つば)、手に持つ「柄」などを総称して「拵(こしらえ)」というのですが、これがまた実に美しい美術品としての扱いになるわけですね。
今回、関西地域で400年以上の伝統技術が渾身を込めて作った日本刀と、ここ数年技術の進歩により爆発的な成長を遂げた3Dプリンターによる成形技術がコラボレーションし全く新しい芸術品が生まれました。
株式会社カブク(本社:東京都渋谷区、代表取締役:稲田雅彦)と株式会社Studio仕組(本社:東京都渋谷区、代表取締役:河内晋平)が、400年以上の伝統を引き継ぐ刀職人と、最新の3Dプリンターを使ったデザインを融合させた、世界初のアート作品の販売が、カブクの運営するものづくりマーケット「rinkaku (リンカク)」で開始されるとのこと。
写真の通り刀を収める鞘が透明な材質で作られていることにより、刀身の美しさを常に見ることができるという、全く新しい日本刀鑑賞体験が実現するということになるのですね。
もっと詳しく見たい方は「SUMISAYA」へどうぞ!迫力ある、そして美しい写真の数々が見れます。
しかもこの作品は11月16日12:00〜18:00の1日のみ、BA-TSU ART GALLERYにて展示されるとのこと。
守り伝え続けられてきた匠の技と、その価値に敬意を払いながら最新技術を駆使するクリエイターの力のコラボレーション。
つくづく日本人の素晴らしさを実感するニュースですね。
(副編集長Y)
参照元
「世界初!伝統の日本刀と3Dプリンターを融合させたアート作品を販売」PR TIMES
「公益財団法人 日本美術刀剣保存協会 刀剣博物館」オフィシャルサイト
「株式会社カブク」オフィシャルサイト
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