日本が世界に対して誇れるのは、その繊細で緻密な技術力と、武士道を通じて培ってきた精神性。
歴人マガジンを読んでくれているみなさんは賛同してくださるかと思うのですが、今回まさにそれを体現した凄いプロジェクトが発表されました。
その名も『YASKAWA BUSHIDO PROJECT』。
創立1915年(大正4年)に北九州市で設立された電機機械メーカー、株式会社安川電機。
今回同社の創立100周年という節目に、安川電機に連綿と受け継がれる”ものづくりスピリット”を世界に向けて発信するべく、数多くの世界記録を保持する居合術家 町井勲氏の神業とも言える剣技を、”俊敏性”・”正確性”・”しなやかさ”を高次元に融合させるというロボットの性能限界に挑みながら、産業用ロボット「MOTOMAN-MH24」で忠実に再現するプロジェクトだそうです。
「MOTOMAN-MH24」にプログラムする剣技を演じるのは、修心流居合術兵法を主宰する居合術家の町井勲さん。
この町井さん、なんと「居合千本斬り」を始め5つの世界記録を保持している居合の世界チャンピオンです。
今回、居合術の基本形である「四方斬り」に始まり、「袈裟斬り」/「斬り上げ」/「水平斬り」を再現しながら、最後には世界初の試みとなる「人間とロボットによる千本斬り」に挑戦。
張り詰めた空気が流れる中、「MOTOMAN-MH24」は町井氏にひけをとらない見事な居合術を披露。
居合術という日本伝統の神業と、日本が誇る技術力の結晶である産業用ロボットの豪華共演が実現したという次第。
ただ、人の繊細な動きをロボットにコピーするのは大変困難な技術で、人とは違い、切り損じた時の刀にかかる負担が大きすぎ、大きく刀を曲げてしまい、都度刀鍛冶さんが打ち直したそうです。
しかし今回、安川電機のスタッフの努力のもと、町井さんの「ミリ単位」で正確に狙った箇所を完璧に再現し、千本斬りを成功させました。
この一連の様子をドキュメンタリータッチで切り取った、プロジェクト・ムービーが6月5日(金)から公開。
同社リリースでは、「安川電機に100年受け継がれる”ものづくりスピリット”に加えて、人間とロボットが互いに匠の世界で磨き合った技で心通わせる姿を通じて、武士道が大事にする礼節や相手を思いやる心、即ち、”日本的な精神文化”まで表現しています。是非ご覧ください。」とのことなので、百聞は一見にしかず、まずはご覧ください。
>ブラウザによりご覧になれない方はこちらからどうぞ!https://www.youtube.com/watch?v=O3XyDLbaUmU
いかがでしたでしょうか。
息を飲むほどの緊張感、そして自らの作業限界を超えながらも、パワーを振り絞って千本斬りを達成して町井さんと礼を交わす姿に、「これぞ侍の国だ!」と本当に感激してしまいました。
世界を取り巻く状況は、現在必ずしも平和で安全とはいい難いかもしれませんが、日本が誇る精神性と技術力で、この荒波を超えていってほしいと思います。
頑張れニッポン!
副編集長Y
参照元:
「株式会社 安川電機」オフィシャルサイト
「修心館 修心流居合術兵法」オフィシャルサイト
PRTimes
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