7月に入り、梅雨空の合間の日差しが日に日に強くなっていくこの頃。
夏となると、気になるのは日焼け。紫外線対策は春からがセオリーですが、外出の機会も増えがちな夏は特に気をつけたいものです。
女性がお肌のケアに気を配っていたのは現代だけではありません。特に、江戸時代には様々な美容法が生まれました。
現代人からすると一見驚くような方法が多いのですが、調べてみると科学的に効果が証明され、復権の兆しもあるようです。
そんな今に活かしたい江戸の女性の美容法を、一部ご紹介します。
肌のキメが細かくなる? うぐいすのフンを使った洗顔料
うぐいすのフンは洗顔料に使うと、肌のキメが細かくなり、小じわも減り、さらには美白効果まで得られるとして重宝されたそうです。現代科学の研究によると、うぐいすのフンに多く含まれているリゾチームなどの成分が、角質層を柔らかくしたり、皮脂の分解、漂白効果があることが証明されているようです。
小さな鳥であるうぐいす。フンも少量しか取れず、庶民にはとても手が届かない高級品だったとか。
現在はソウシチョウという別の鳥のフンを代用品として商品化されています。
現代でもお馴染みの美容液・へちま水
へちまの根や茎を切り、そこからにじみ出る汁を使ったへちま水。
「美人水」や「花の露」などと呼ばれ、発祥は江戸時代とも室町時代とも言われています。
ちなみに根から採れる汁には紫外線から肌を守る効果のあるブリオール酸が、葉や茎から採れる汁は肌を整える効果のあるサポニンが多く含まれるなど、部位によって期待できる効果が違うそうです。
化粧水や美容液としては定番になっているへちま水、極めてみると自分に合った「マイへちま水」に出会えそうですね。
コラーゲンパックは江戸時代にもあった! 材料は豚の蹄
豚の蹄を4つ用意し、米のとぎ汁で煮詰め、とろりとなったら出来上がり。
夜に塗り、朝起きたら水で洗い落とす。これを半月続けていれば少女のような肌になること間違いなし。・・・と、江戸時代に発行された美容法の本に書かれているのだとか。
米ぬかや米のとぎ汁に美容効果があることは現代でも知られていますが、そこに豚、しかも蹄を加えるとは驚きです。
が、豚足にはコラーゲンが多く含まれる美容食として注目されています。
そんな豚足の成分を抽出して肌に直接塗る・・・たしかに効果がありそうです。残念ながら商品化されているものは見つかりませんでしたが、やる気になれば自作できそうです。
以上、江戸時代の美容法を3つ紹介しました。
過去の驚くような風習が現代科学で効果が証明されると、なんともふしぎな気持ちになりますね。
当時の人々の美容法、改めて見直してみてはいかがでしょうか。
(Sati)