私が冬の祭りの中でも特別好きな「火祭り」。
勇壮に燃える炎を見ていると、なんとなく気持ちが沸き立つ感じ、ありませんか?
心がなぜか沸き立つのは、古くから伝わる火への畏敬の念みたいなものが、DNAに残っているんじゃないか?とか考えてしまいます。
「左義長」はそんな火祭りの一つで、平安時代に毬杖(ぎっちょう)という杖で毬をホッケーのように打ち合う遊びがあり、1月15日前後にその毬を短冊やセンスを添えて焼き、その年の吉凶を陰陽師が占ったという説が有力だそうです。
左義長は各地によって「どんと祭」や「歳の神」などと呼び名も異なり、開催時期もそれぞれですが、その中でも約300年と長い歴史をもつのが、今週末27日〜28日に福井県勝山市で開催される「勝山左義長祭り」です。
勝山市の史料によると、寛延元年(1748年)にこの祭りについての記述がありますが、これ以前に行われていたと思われ、この地方に春を告げる火祭りとして町民が自治のもと始まった大変立派なもので、福井県指定の重要無形文化財として認定されています。
勝山左義長では、各町内ごとに杉か松の生木をご神体として祀ります。
短冊や絵行燈などで飾られカラフルに模様替えした町内に、左義長太鼓や左義長囃子の音が響き渡り、お祭りは大きな賑わいをみせていきます。
そしてなんといっても見ものは「どんど焼き」。
門松やお札などを松飾りに取り付け、藁で積み重ねたものを弁天河原と呼ばれるところで点火、勇壮な炎と共に祭りが無事に終了したことを祝います。
最後は残り火の周りを子供たちが囃子(はやし)唄を歌いながらお餅を焼いたりして2日間にわたったまつりはフィナーレを迎えます。残った灰は体に塗るとその年の無病息災と言われているそうです。
いかがでしたでしょうか?
この「勝山左義長」、全国の火祭りのなかでも歴史が長く、それだけにお祭りとしての出しものがたくさん。
2日間ではありますが、長い冬が明け、春の訪れを待ちわびる人々の想いが凝縮された立派なお祭り。
ぜひ一度は訪れてみたいものです。詳しくはオフィシャルサイトへどうぞ!
編集長Y
参照元
「勝山左義長まつり」オフィシャルサイト
※2016年2月25日修正いたしました。
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