多くの方がお盆休暇に入ったかと思いますが、いかがお過ごしでしょうか?
町も静かになり、なんとなく昨日までの恐ろしいまでの暑さとは夕方などちょっと感じが違う気もしましたね。
気候的にも最も暑い時期であるこの8月、そもそも「お盆」と呼ばれているけれど、このお盆の歴史って実はどれくらいの人が知っているんだろう?
かくいう私も「お盆にはご先祖様が帰ってくるので、ナスやきゅうりで馬を作って迎え火でお迎えし、送り火をしてお帰りいただく」程度の知識しかなかったと思い、お盆の歴史について調べてみました。
日本文化いろは事典によれば、「お盆」は「盂蘭盆会〔うらぼんえ〕」というサンスクリット語の略語で、意味は「「逆さまに釣り下げられるような苦しみにあっている人を救う法要」という意だそうです。
また、多くの方がご存知のとおり、先祖や亡くなった人たちの霊(精霊〔しょうりょう〕)が灯かりを頼りに帰ってくる、祖先の魂を迎えることを目的としている慣習。
盆の明確な起源は分かっていないそうですが、1年に2度、初春と初秋の満月の日に祖先の霊が子孫のもとを訪れて交流する行事があり、初春のものが祖霊の年神として神格を強調されて正月に、初秋のものが盂蘭盆(うらぼん)と合わさり、仏教の行事として行なわれるようになったといわれています。
日本でも8世紀ごろには、夏に祖先供養を行うという風習が確立したようですが、地方や、佛教の宗派により、日程や行事は大きな違いがあります。
例えば冒頭書いたとおり、ナスやきゅうりの馬でないところもあるし、時期で言えば7月一杯を「お盆」と呼ぶところもあるとか、長崎では精霊流しの際に爆竹を使うとか、お供えにお餅やおやきを出すところとか、とにかく千差万別。
なかでもスタンダードなイベントは15日を中心としたお盆の間、老若男女が集まって踊る盆踊り。
これは地獄での受苦を免れた亡者たちが、喜んで踊る状態を模したといわれているそうです。
まさに夏祭りのクライマックスですが、お盆の起源とされている旧暦7月15日は十五夜の満月のため、16日の晩は月明かりで明るく、夜どおし踊ることができたということが由来なのだそう。おもしろいですね。
しかし今回、最初に申し上げたとおり、地方によってお盆の過ごし方の慣習がかなり違うこと、そして実は多様なためか、ネットを検索してもあまり細かく説明したサイトがないことがちょっと驚きでもありました。
まあ、ご先祖様をお迎えするのは、それぞれの人が縁のある生まれ故郷で、食べもの一つとっても物凄い違いがあるのですから、当たり前だとも思います。
ただ食べものように広く知らずとも、それぞれの地方で伝わってきたものを皆が静かにそれぞれ守っているのでしょうね。
でも、皆さんの町の、もしくは生まれ故郷の変わったお盆など知りたくもあります。
これだけでも充分本、いや「お盆大辞典」が書けるでしょうね。誰か監修してくれませんか(笑)
いやあ、文化や歴史って凄いですよね〜〜
副編集長Y