みなさん、毎日の通勤電車内をどのように過ごしていますか?
新聞や小説を読む人もいますが、両手が塞がるため、どうしてもスマホを片手にすることが多いのでないでしょうか。
さらに混んできてしまうと、両手すら使えず、もうただ立ってる以外できなくなるときもありますよね。
貴重なその時間を有効活用できる!と、読書ファンの間で大人気の「オーディオブック」をご存知でしょうか。
オーディオブックとは、プロの語り手が本の内容を朗読したものをスマホなどにダウンロードし聴くことができるサービス。
国内最大のオーディオブックサイト「FeBe(フィービー)」には、芥川賞作品から自己啓発、小説などあらゆるジャンルの書籍がラインアップされています。
そんなFebeに、「平成のなかせ屋」の異名をもち、「壬生義士伝」「鉄道員(ぽっぽや)」「蒼穹の昴」など時代やテーマを問わず、映画化されるまでの人気作を連発している浅田次郎さんが描いた「一路」(上巻)が、Febeで2/10から配信を開始しました!
この「一路」は2013年に発売され、累計88万部を突破、その後NHKBSプレミアム「BS時代劇」でも、永山絢斗さんの主演で番組化されたほどの人気作。
ドラマも好評だったようで、そこから浅田さんのファンになった人も多かったようです。
私の家に上下巻ありますが、悲しいかなハードカバー。満員電車には持っていけません。
そんな人にとってもこのニュースは朗報だと思い、みなさんにお知らせいたします。
さてこの人気作「一路」ですが、ちょっとだけあらすじをお伝えします。
舞台は徳川幕府十四代家茂の時代。
名門でありながら小さな藩の、代々参勤道中御供頭のお役目を仰せつかってきた小野寺家嫡男一路が、突然謎の焼死を遂げた父に代わり、家伝の「行軍禄」のみを頼りに江戸見参への道のりを行く!という時代小説。
火災は大罪、江戸までの道中に何か不手際あればお家取り潰しの危機を、若干十九歳の一路はどう乗り越えていくのか!?
中山道を通る風景描写も鮮やかに、いろいろなキャラクターが登場し物語は進みつつ、やがて父の死の謎が解けていく・・・
物語自体は浅田氏が得意とする笑いやラブストーリー、武士道、父の死を巡るミステリーなど盛りだくさん。
すでに面白いので、後はこれをオーディオブックで楽しめるかどうかが重要だと思いますが、しっかりそこも抑えているのが嬉しいところ。
プロの落語家である「林家たけ平」さんが朗読を担当。
2001年に林家こぶ平さんのもとに入門、2005年に二つ目に昇進、さらに本年3月には、最高ランクの真打に昇進予定という若手落語家のホープが、この人気作を情感たっぷりに語ります。
「名著は数々あれど、この『一路』を読ませていただき、このまま落語になるであろうと感じた作品であることに驚きました。落語が大衆の味方と言われている意味がこの作品には沢山詰まっています。こんな世界を表現出来る噺家になりたい、本職が羨むわけですから楽しさは太鼓判であります。」
とご本人の談。
冒頭を聴いただけでもたけ平さんの気合が伝わる仕上がりになっています。
また個人的には浅田さんの大ファンである私にとって、最近は「つんどく」が真剣な悩みでしたが、これを手放しで聞きながら楽しめる今回の配信開始は大変に嬉しいニュース。一章で約30分前後なので、区切りもよく通勤時間を使えます。
でも、のめり込み過ぎて乗り過ごしても、歴人マガジン編集部では責任を負いかねますのでご注意ください(笑)
下巻は3月上旬配信予定とのこと。
この魅力にハマったら下巻を待ちきれずに他の本を買ってしまうかもしれませんが、とにかく百聞は一見にしかず。
まずは覗いてみてはいかがでしょうか?
参照元:
オーディオブック「一路」(上巻) FeBeオフィシャルサイト
「FeBe(フィービー)」オフィシャルサイト
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