先日14日に熊本・大分を中心に九州全般、さらには他の地方までを巻き込んだ大地震。
多くの尊い命が奪われてしまっただけでなく、未だに96,000人(19日午後)もの方々が避難を余儀なくされています。
亡くなられた方々に心よりお悔やみ申し上げるとともに、今なお続く余震の中で避難生活を送る方々や、救援に奔走する方々に対して無事をお祈りするばかりです。
しかし日本は世界中でM6以上の地震の20%以上が集中するといわれる有数の地震国。
その中で暮らす私たち日本人は、大きな犠牲を払いながらも、地震とどう向き合うか、どう生き残るかの術を語り継いできました。
それが証明された例の一つが、熊本のシンボルともいえる「熊本城」です。
奇しくも2014年、熊本城が明治に起きた地震により大きな被害を受けた記事を掲載しました。
『備えあれば憂いなし』地震対策していますか?
熊本城はその後も力強く立ち直り、昭和35年に現在の天守が再建。
昨年私が訪れた時にも、雄大で美しい姿を見せてくれました。
地震のとき、その天守の瓦が落ち、石垣が大きく崩れたものの、それが実は建物の総重量を減らし、倒壊を防ぐ先人の知恵だったことがあるtwitterの方の発言から判明、大きな話題になったことをご存知の方も多いと思います。
さすが戦国時代きっての加藤清正公が築城したという熊本城、天守の倒壊を防ぐための知恵がしっかりと活かされていたのですね。
しかし、これを元の姿に戻すにかかる費用と年月は「費用も期間も、どれくらいかかるか、想像もつかないレベル」だとか。
引用:石積み職人集団「穴太衆」の末裔が語る「熊本城」修復にかかる課題とは!?
日本にある城の中で常にTOP3を毎年争うこの名城は、熊本県民はもとより日本の誇り。
今回、その修復を歴人マガジンでも応援すべく、みなさんの力を借りたいと、今日はお声がけをさせていただくことにしました。
「一口城主制度」を活用して修復支援!
この「一口城主制度」、もともとは加藤清正公が築城した98ヘクタールの城郭全体を対象に、往時の姿に復元整備することを目指して平成10年度から続いているもの。
現在は平成29年まで続き、14の櫓や門を復元するための第二期工事の途中だったこの一口城主制度は、今後は今回の地震で崩れた石垣や天守、櫓を修復されることに充当されることになると思います。
また予算ですが、過去の工事でも、平成20年(2008年)3月に完成した本丸御殿大広間の復元には、54億円もの費用がかかっていることから、今回の修復規模を考えると、当然これ以上の金額がかかると予想されます。
引用:熊本城復元整備計画 本丸御殿大広間 熊本城オフィシャルサイトより
ちなみに最新時点での一口城主制度について、熊本城のオフィシャルサイトより抜粋してみました。
【新「一口城主」制度のご案内】
●募金開始 平成21年1月1日
●募金目標額 7億円
●募金の対象 国内外の個人、法人、団体など
●一口城主 1万円以上のご寄付をされた方を「一口城主」とさせていただき、「城主証」「城主手形」をお渡しするとともに、天守閣に「芳名板」を掲示いたします。
●芳名板の掲示方法
お申込の月別に、都道府県ごと、氏名の50音順に天守閣に掲示いたします。 ※熊本県は、それぞれの月の最後。
なお、天守閣地下及び1階に芳名板検索システムを設置しておりますので、城主番号やお名前等で検索いただき、具体的な掲示場所をご確認いただくこともできます。
●記念城主証
「誕生」「入学」「卒業」「結婚」「新築」の記念の文字を入れて、その記念日の日付で発行することもできます。※平成21年1月1日以降の日付のみ。
●「城主手形」の発行
個人で寄付をされた城主の方に、対象施設にてご提示いただくことで、特典を受けることができる優待証「城主手形」を発行いたします。なお、「城主手形」の有効期間は一口を1年間とし、口数に応じて期間を設けます。※10口以上については10年間を上限。
●特典内容
☆熊本市が管理する16の有料施設へ無料で入園できます。
☆熊本県物産館・(財)熊本国際観光コンベンション協会熊本城内売店・動植物園売店で、お買い物代金から5%の割引が受けられます。(一部の商品を除きます。)
☆「城主手形協賛店」の表示のあるお店で、特典が受けられます。
●感謝状
1回につき10万円以上ご寄付をされた方には、感謝状を贈呈いたします。
●募金の使途
この寄付金は、熊本城復元整備基金に積み立て、熊本城復元整備事業の財源に全て充当いたします。
●募金の方法
①お振り込み
最寄りの金融機関及び郵便局より所定の振込用紙(兼寄付申込書)にてお振込みください。
振込用紙は、熊本城総合事務所、市役所1階市政情報プラザ、各区役所、各区総合出張所及び各区出張所等に備え付けてあります。また、ご連絡いただければ、振込用紙を郵送いたします。
②現金での申し込み
熊本城内頬当御門、熊本城総合事務所及び市役所1階市政情報プラザで受け付けておりますので、職員へ申し付けください。
●税法上の取扱
この寄付金は、法人税において損金算入が認められ、所得税の寄付金控除及び住民税の寄付金税額控除の対象になります。
もちろん人命救助・被災者支援が最優先だと思います。
しかし、市民の誇りである熊本城が修復されることが、これから先、力強く立ち上がる熊本や九州の人たちの大きな励みになるに違いない、そう思って今日はこの記事を書かせていただきました。
もしこの制度をご存知ない方がいらっしゃれば、まずは内容をしっかり確認のうえ、名城の復活を応援していただけたらと思います。
ただ、内容は平常時に決定された上記の通りではないと思いますので、寄付の際には市役所などに確認のうえ、アクションされてくださいね。
皆の愛する熊本城を、1日も早く復旧させたい。
そしてあの美しい勇姿を見ながら、みんなで祝う日を待ちましょう。
がんばれ熊本!全国の仲間たちが近くで応援しとるけん!
参照元:
「熊本城公式ホームページ」
新「一口城主制度」 (平成21年〜 熊本城公式ホームページ内)
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