【 大河ドラマに登場したあの笛も!】特別展「戦国! 井伊直虎から直政へ」が東京都江戸東京博物館で開催


井伊直虎の波乱万丈な生涯を描いた2017年の大河ドラマ「おんな城主 直虎」
ドラマも盛り上がりをみせるなか、特別展「戦国! 井伊直虎から直政へ」が2017年7月4日(火)~8月6日(日)東京都江戸東京博物館にて開催されます。
主人公の直虎や、徳川家康の重臣として「徳川四天王」と称されるほど活躍した井伊直政など井伊家を中心に、同時代に生きた武将たちのゆかりの品が一堂に会する本展。
今川や武田、織田、そして徳川といった大国に囲まれた井伊氏がどのように乱世を生き延びたのか。彦根藩井伊家創設に至るまでの道程を、貴重な美術品・古文書などから浮き彫りにしています。その見どころを少しだけご紹介しましょう。

最大の目玉は何といっても亀の笛!ドラマに登場した井伊家ゆかりの品がたくさん

「青葉の笛」(寺野六所神社)
浜松市指定文化財

460年の時を超え、神社外で初公開!井伊直親ゆかりの「青葉の笛」

弘治元年(1555)、井伊直親(亀之丞)が、身を隠していた信濃から井伊谷へ戻る際、寺野六所神社(静岡県浜松市)に寄進したと伝えられているこの笛。合竹で作られた全長33cm、黒漆塗の横笛です。現在は「青葉の笛」と呼ばれています。
およそ460年間、大切に受け継がれてきたこの笛が神社以外で公開されるのは、本展が初めてとのこと。この機会にぜひ現物を見たいですね!

「直虎」の花押が入った唯一の書状も展示

「井伊直虎・関口氏経連署状」
(蜂前神社・浜松市博物館保管)
浜松市指定文化財

永禄11年 (1568)に書かれた井伊直虎の花押(左下)が入った唯一の書状も展示されます。書状には、直虎が今川家臣・関口氏経と連名で祝田の神官と本百姓へ徳政令発動を伝えることが書かれています。

桶狭間までの戦国大名たちの動向を読む 第1章「動乱を超えて~東海の戦国大名と井伊氏~」

遠江国井伊谷の領主だった井伊氏。生き残りをかけ、今川や武田など周辺の戦国大名たちと対峙していました。
そして永禄3年(1560)、「桶狭間の戦い」が起こり、今川義元は織田信長に討ち取られます。同時に、直虎の父・直盛も討死し、井伊家存亡危機を迎えるのです。

第1章では武具や古文書などから、桶狭間の戦いまでの大名たちの動向なども読み解いていきます。

「今川仮名目録」として有名な「今川家式目」も

「今川家式目」
戦国時代
(明治大学博物館)

今川氏が制定した、東国で最古といわれる分国法。今川義元の母・寿桂尼の意向も反映されたと見られています。

他にも、武田勝頼が奉納したとされる胴丸(東京・静岡会場のみ)や、今川家の宿敵だった織田信長の肖像画の展示があります。

井伊氏のルーツをたどる 第2章 遠江の雄~井伊谷(いいのや)の領主として

第2章では、前述の笛や書状など、直虎の周辺人物ゆかりの品から井伊氏のルーツを辿っています。
直虎の父・直盛や、直親の木像、そして井伊家の菩提寺・龍潭寺の住職である南渓和尚の肖像画もありますよ。

ドラマで人気、龍潭寺の住職「南渓和尚」の肖像画

「南渓瑞聞頂相」
(井伊谷 龍潭寺)
※展示期間:7月4日~7月17日

直虎の父・直盛、そして直親の像も展示

井伊直盛木像
(井伊谷 龍潭寺)

井伊直親木像
江戸時代
(井伊谷 龍潭寺)

徳川家の家臣ゆかりの品々も! 第3章 徳川家康と四天王

徳川家康が飛躍した背景には「徳川四天王」と称された酒井忠次・本多忠勝・榊原康政、そして井伊直政をはじめとする有能な家臣の存在がありました。第3章では、直政が仕えた家康や、同僚だった徳川四天王など徳川家臣のゆかりの品々も展示されます。

東京・静岡会場のみ!徳川家康所用の脇指

重要文化財
脇指 銘 備前国住長船勝光宗光備中 於草壁作
室町時代
(日光東照宮宝物館)

家康遺愛品の脇指。こちらは東京・静岡会場限定なのでご注意ください。また、他にも本多忠勝(東京会場のみ)や酒井忠次の具足なども展示されるとのことですよ。

家康軍の先鋒として活躍した直政を描く「長久手合戦図」

豊田市指定文化財
長久手合戦図屏風 ( 浦野家旧蔵 )
江戸時代
(豊田市郷土資料館)
※東京会場のみ

直政が初めて赤備えを率いたといわれる長久手の戦い。ここで武功を挙げて、直政はその名を知られるようになりました。
その様子を描いたのが「長久手合戦図屏風」、こちらは東京会場のみの展示です。
他にも直政が秀吉に認められ行幸に参加した「御所参内・聚楽第行幸図屏風」(東京・静岡会場のみ)の展示もあります。

井伊家の象徴・赤備え! 第4章 遠江から近江へ ~直政、彦根藩創設への道程~

次々と武功をあげた直政は、家康の天下統一事業において重要な役割を果たしていきます。
そして第4章では、直政が彦根藩井伊家創設に到るまでを展観。東京会場では、直政の次男・直孝所用と伝える赤い具足や大小拵が展示されています。関ヶ原で使用したと伝える井桁紋の旗もありますので、戦場で「井伊の赤鬼」といわれた直政を思いながら眺めたいですね。

井伊直孝所用と伝える「井伊の赤備え」

滋賀県指定文化財
朱漆塗紺糸威縫延
腰取二枚胴具足
桃山時代~江戸時代初期
(彦根城博物館)
※東京会場のみ

直政の子・井伊直孝所用と伝える大小拵

朱漆塗蛭巻鞘大小拵
桃山時代~江戸時代初期
(彦根城博物館)
※東京・静岡会場のみ

関ヶ原の合戦で使用したと伝える井伊家の旗

朱地井桁紋 金箔押旗印
桃山時代
(彦根城博物館)
※各会場別の旗を展示

※会期中に展示品の入れ替えがあります。

もっと詳しく知りたい方には、記念講演会もおすすめ

また、7月6日(木)には大河ドラマ「おんな城主 直虎」の時代考証担当・小和田哲男氏による講演も開催されます。
史実とドラマでの描き方について知ることで、より大河ドラマを楽しめそうですね。
お申し込みは6月15日(木)までなので、希望者はお急ぎください!

2017年7月6日(木)特別展 「戦国!井伊直虎から直政へ」記念講演会

【日時】7月6日(木) 開場 13:30 / 開演 14:00
【講師】小和田哲男(大河ドラマ「おんな城主 直虎」時代考証)
【演題】「おんな城主 直虎-時代考証の立場から-」
【場所】江戸東京博物館・1階ホール
※ 記念講演会の詳細は下記ホームページをご覧ください。
https://pid.nhk.or.jp/event/PPG0300801/index.html

2017年NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」特別展「戦国! 井伊直虎から直政へ」
会期:2017年7月4日(火)~8月6日(日)
※会期中に展示品の入れ替えがあります。
会場:東京都江戸東京博物館 (1階特別展示室)
開館時間:午前9時30分~午後5時30分
(土曜日は午後7時30分まで、7月21日(金)、28日(金)、8月4日(金)は午後9時まで開館)
※入館は閉館の30分前まで
※7月10日(月)、18日(火)、24日(月)、31日(月)は休館

【巡回展情報】
[静岡展]
会期:2017年8月14日(月)〜10月12日(木)
会場:静岡県立美術館

[彦根展]
会期:2017年10月21日(土)〜11月28日(火)
会場:彦根城博物館

(編集部)

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