新宿の居酒屋・戦国武勇伝の「真田幸村フェア」に、いざ出陣!【哲舟の歴史よもやま取材ルポ その12】

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戦国時代のファンが集うことで有名な、東京新宿の居酒屋「乱世の個室 戦国武勇伝」。ここで2/29(月)まで「真田幸村(信繁)フェア」が開催されているという。「それは行かねばなるまい」と、勇んで出陣してきた。

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この店はビルの4Fにあるのだが、エレベーターを降りると、武将の家紋入りがビッシリ並んだ靴入れ(下駄箱)があって、のっけから驚かされる。普通の店であれば場所なんてそんなに気にしないけれど、つい「お気に入り」の家紋を探してしまう。真田の六文銭や、石田三成の「大一大万大吉」は、さすがに人気で、だいたい使用中になっている。

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靴を仕舞って入店すると、真田幸村や伊達政宗、前田慶次の甲冑が揃いも揃ってお出迎え。一気にテンションが上がるなか、店員さんが「ようこそいらっしゃった! 戦の始まりじゃ~!」と叫んで案内してくれる。もうノリノリである。
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席までつながる通路には陣営のごとく篝火が灯り、幟が立ち並んでいて気分が盛り上がる。

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この日、通されたのは「真田幸村の間」。店内は「関ヶ原」「本能寺」「大坂夏の陣」「慶長出羽合戦」という4エリアに分かれ、それぞれに「伊達政宗の間」や「石田三成の間」など武将名が付いた2名~8名用のテーブル個室が用意されている。

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個室も良いのだが、1~2名用のカウンター席が主体の「本能寺地獄変の間」は解放感があって、特に織田信長や明智光秀ファンにおすすめ。こうして見ると、天正10年以降の合戦および活躍した武将がテーマになっている。なので残念ながら、「川中島合戦エリア」や、「武田信玄の間」とか「今川義元の間」は無い(笑)。

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席について、しばし待つ。すると真田幸村をモチーフにしたカクテル「真田 日ノ本一の兵 緋縅の鹿が猛る真田幸村」(880円)が運ばれてきた。サーブしてくれたのは店長の大内さん。「クランベリージュースにピーチシロップを加えて作ったカクテルです」とのこと。

乾杯の時は「戦勝!万歳!」と、店員さんが掛け声までかけてくれる。「恥ずかしい」なんて言ってはいけない。ちゃんと声を合わせて乾杯しようではないか。飲んでみると・・・おお、爽快感のある甘さが喉にしみわたる感じ。カクテルの下にチラッと見えているが、テーブルには武将家紋コースターも置かれている。

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料理を持ってきてくれたのは「くのいち」ではなく、石田三成ファンの店員・宮川さん。今回頼んだのは「真田丸 旗揚げの刻」(1980円)。なんと城型の器に、「十勇士六文銭サラダ」「六文てまり寿司」「雁金紋 鶏もも肉郷愁焼き」の3点が盛られた豪華セット。

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この城を分解すると、こうなる。サラダ十勇士・・・ではなく真田十勇士にちなんだサラダは10種類の野菜入り。信濃の特製味噌でいただく鶏もも肉郷愁焼きは、六文銭と同じく真田家の家紋として有名な「結び雁金紋」をイメージしたもの。

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どれも美味だが、特にサーモンの手まり寿司が気に入った。六文銭のごとく1皿6個で、真田家奥方のたしなみをイメージしたものだそうだ。

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実は、筆者は過去にも何度かこの店を利用している。以前から気に入っているのは、この「せいろ蒸し」。食べやすくスライスされた肉や野菜を蒸籠(せいろ)で蒸し上げたもの。水菜の水分が肉に浸み込み、それでいてシャキシャキ感が残っていてツマミに最高なのである。

こちらは黄金豚、宗像牛、伊達鶏の3種が楽しめる「関ヶ原の戦い 彩りせいろ蒸し」(一人前1880円で二人前から注文可)。立ちのぼる湯気は合戦の狼煙のようだ。「幸村フェア」ではなく通年メニューなのでいつでも食べられる。ぜひお試しあれ。

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戦国武勇伝では、お客さんに投票してもらう「武将総選挙」を行っていて、上位になった武将のカクテルが誕生するという。個人的に甘いカクテルはあまり飲まないのだが、実に色鮮やかで、写真を眺めているだけで楽しい。伊達政宗、石田三成、真田幸村が、毎回ほぼ不動でトップ3だという。他の武将が好きな方は足しげく通って牙城を崩してみてはどうだろうか(笑)。

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せっかくなので、追加ドリンクとして織田信長をイメージした「OWARI NO UTSUKE」(尾張のうつけ)をオーダー。枡に入ったカクテルを氷の入った大盃に注いで飲む。なんだか、緑がかっていて不安だったけれども、仄かにりんごの風味がして飲みやすいカクテルだ。大盃を飲み干すと、まさに大うつけになった気分。

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こちらの美しいカクテルは長宗我部元親(ちょうそかべ もとちか)をイメージした、「雪蹊恕三大禅定門」。この名前、なんだろうと思ったが、戒名がそのままカクテルの名前になっているようだ(笑)。

とまあ、ついカクテルに目が行きがちではあるが、普通に日本各地の地酒や焼酎、ハイボール、ビールなども揃っているので、甘いお酒が苦手な方もしっかり楽しめる。もちろん、料理もここに紹介したのはほんの一部であり、酒と同じく武将ご当地の名物料理が揃っていて、選ぶのに苦労するほどだ。

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コンセプト店というと、「味は二の次」というイメージを持たれがちだが、「戦国武勇伝」は、味のほうもしっかりしている。格安チェーンの居酒屋に比べると多少お値段は張るが、コースを予約すれば4000~5000円(飲み放題付き)で、意外と安くひと通りのメニューが楽しめてしまうのが嬉しい。

大内店長によれば「戦国武勇伝」は2010年にオープンして以来、5年が経つそうだ。息の長い秘訣はコンセプトが徹底しているからだろう。どの部屋にも各武将にまつわる襖絵や文字が踊り、歴史好きの心をくすぐる仕掛けがあって嬉しくなる。特に大勢でワイワイ盛り上がりたい時、この店で戦国談義はいかがだろうか。

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「利休のぜいたく抹茶パフェ」でシメ。ごちそうさまでした。

乱世の個室 戦国武勇伝」オフィシャルサイト
乱世の個室 戦国武勇伝」Facebookページ

住所 :〒160-0021 東京都新宿区歌舞伎町1-6-2  T-wingビル4F
アクセス :JR 新宿駅 東口 徒歩3分
TEL :03-3209-2277
営業時間 :月~木17:00~24:00 金・土・祝前日17:00~翌3:00、日・祝日17:00~23:30
定休日 :無し(施設に準ずる)

新宿区歌舞伎町1-6-2 T-wingビル4F
℡ 03-3209-2277
営業時間17時~4時30分(月・火・日・祝は17時~23時30分)
定休日 無休

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