【インタビュー】イェン・クァン(秦瓊 役)「隋唐演義 集いし46人の英雄と滅びゆく帝国」

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歴史ドラマ「隋唐演義 集いし46人の英雄と滅びゆく帝国」で、中国では誰もが知るヒーロー・秦瓊を熱演したイェン・クァン
中国時代劇きってのイケメン俳優として数々のドラマで活躍する、彼のインタビューをお届けします。

ドラマ「隋唐演義」について

―「隋唐演義」が日本でリリースされることについて、率直なご感想は?

僕にとっても非常に光栄なことです。「隋唐演義」は評書(中国の講談)を基に編纂されたもので、「水滸伝」と同じように中国ではたくさんの人が愛している小説です。私は子供の頃、「アタックNo.1」「赤い疑惑」などたくさんの日本の映画やドラマを見てきました。これからはお互いの国で双方向から文化交流ができればと願っています。

― 日本では「傾城の皇妃」の孟祈佑役を見て、あなたのファンになった女性が多いです。

確かに僕のファンは女性ばかりですね(笑)。でも、「隋唐演義」は「水滸伝」のように男性に好かれるテーマです。できれば、ぜひ、今回の作品でもっと男性にも僕のことを好きになってほしいです(笑)。

― 「傾城の皇妃」の孟祈佑のようにロマンティックな男性、「隋唐演義」の秦瓊のように仁義と正義を貫く男性、どちらがご自身の性格に近いでしょうか?

僕はロマンティックなタイプでもないし、英雄タイプでもないです(笑)。僕の演技によって視聴者がキャラクターを楽しむことができれば、それが一番ですね。実際の僕の性格は、長瀬智也さん主演のドラマ「ムコ殿」の桜庭裕一郎と言えばわかってもらえるでしょうか(笑)。外ではクールに決めていてもプライベートでは三枚目なんです。

役作りと撮影シーンについて

― 秦瓊を演じるに当たって、どんな役作りをしたのでしょうか?

役作りは難しかったですが、ドラマ「水滸伝」での経験が役立ちました。「水滸伝」で僕が演じたのは浪子・燕青ですが、撮影中ずっと主役のチャン・ハンユーさんがどんなふうに宋江を演じるのか見ていました。そこで学びとったひとつひとつのことを秦瓊を演じる際に活かしました。

― 鐗を使ったアクションはいかがでしたか?

鐗は四面あって、それぞれの面を見ると剣のように見えますが、棒状になっている鋼鉄の武器です。このドラマでは見栄えよくするために太く作ってありました。秦瓊はあの時代の警察官です。それがだんだんと英雄たちのリーダーになっていきます。そんな彼は、戦いにおいても間違いなくすごく強かったと思います。だから、彼のパワフルな感じを出すために体重を20kg以上増やしました。鐗は1本ではなく2本の対で使うもので、非常に力が必要とされました。それが自分にとっては大変なチャレンジでした。撮影ではケガもたくさんしました。

― このドラマは映画のような撮影方法だったそうですが?

大きな合戦シーンなどは、1週間、2週間かかって撮影していました。このドラマの撮影には7、8ヶ月かかりましたが、その間、3つの撮影チームが同時に撮影し、アクション担当の撮影チームは半年以上もずっとアクションシーンだけを細かく撮っていました。

― 一番印象に残っているアクションシーンはどこですか?

僕にとってはどのシーンも捨てがたいし、同じように思い入れがあります。そして、人間ドラマが描かれるシーンは、アクション以上に一生懸命に演じた部分です。現代はとても簡単に人とコミュニケーションできる時代ですよね。でも、このドラマの時代は違います。友になるということはともに血杯を交わし、生きるも死ぬも一緒だと誓い合うこと。現代の友情よりもずっと濃厚で真摯な人間関係だったんです。そのため、こうした感情については、特に演技に心をこめて表現しようと考えました。秦瓊が最もよい関係を築いていたのは単雄信ですが、秦瓊は最後に単雄信を討たなければなりませんでした。そのシーンはとても心が痛むシーンです。こうした義理人情の物語は日本の皆さんにも注目してほしいところです。

(C)浙江永楽影視制作有限公司

共演者について

― 楊玉児役のワン・リーコーさんとの共演はいかがでしたか?

彼女が演じた楊玉児は彼女本人にとても近いと思います。包容力、忍耐力、慈愛に満ちているところが似ていますね。ドラマの途中から、楊玉児は秦瓊の妻になるわけですが、彼女は中国のその当時の女性を体現しているということがわかると思います。母性愛にあふれ、夫の秦瓊をその愛で支えていきます。

― 楊広役のフー・ダーロンさんはどんな俳優ですか?

彼のことを一文字で表すなら「水」ですね。水はいろんな形になれますよね。寒くなれば凍って人をも刺せるほど固くなります。暖かくなれば温かい水となって人の心も温めることができます。蒸発すれば大気となってどこにでもいられる存在となります。彼は水のようにどんな姿にも変わることができる役者だと思います。

― 現在、他の共演者たちとの交流はありますか?

もちろん常にあります。ルビー・リン、チェン・ペイペイさん(役:岳姚氏)たち多くの役者さんとは、別の作品でも共演しています。

最後に

― 時代劇を演じることは、あなたにとってどんな魅力がありますか?

昔の江湖の英雄たちは、正義を貫くために行動しました。実際の僕は弱くても、ドラマの中ではそうした英雄と同じ気持ちになれるんです。そこが僕にとって大きな魅力です。それに、歴史上に実在した人物を演じるのは、誇らしいことです。秦瓊を演じるに当たり、僕自身も彼の名に恥じぬよう生活を律するようになりました。こうして秦瓊の魂を視聴者に伝えることができたのは、僕の人生にとって幸福なことです。

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