2月も終わりに近づき、三寒四温を繰り返しながら少しずつ春に近づいているこの頃。
やはり歴史的なイベントとしては3月のひなまつりがありますが、あえて今回歴人マガジンでは、ちょっと志向の異なる歴史イベントを見つけてきました。
今日ご紹介したいのは、長崎県雲仙市千々石(ちぢわ)町で3/26(土)に開催される「観櫻火宴(かんおうかえん)」という歴史まつり。
毎年桜の開花する時期に開催され、今回記念すべき二十回を迎えるこの勇壮なお祭りは、なんと松明の武者まつりとして日本一ネットにより日本一の認定を受けているのです。この迫力、なんとも凄いですよね。
この観桜火宴は見ての通り、夜に行われるお祭り。
戦国時代にこの地を治めていた千々石大和守が守る釜蓋(かまぶた)城に、佐賀の龍造寺家の軍勢が攻め寄せ、残念ながら大和守は自刃。
村人を避難させて、龍造寺家の軍勢と真っ向と戦いながらも敗れ去った大和守が果たせなかった勝どきを今の世に!をかけ声に、平和な世への感謝をもって開催されたのがきっかけだったそうです。
桜の名所である橘神社拝殿にて子供武者の元服式を終え、総勢二百名にもなる甲冑武者が福石公園の会場に集合、神楽、鉄砲隊や大筒の演武まで登場、勝どきの声をあげていよいよ出陣です。
また興味深いのは、武者行列の掛け声。「エイエイオー」がよく知られていますが、この「観櫻火宴」では、「イヤサカー」という掛け声が使われます。
これは「いよいよ栄える」「ますます発展する」「さらに繁栄する」という意味があるそうです。
その後武者行列は最初の会場である橘神社の本殿会場へ移動、こちらの会場でも演武や元服式を終えた少年武者の立志式などがあり、20:30すぎに終了するというスケジュール。
写真で見てもお分かりのとおり、この武者行列は子供から大人まで参加者のバリエーションが豊富。
それもそのはず、甲冑持ち込みの方はもちろん、なんと一般参加で甲冑を貸出もしているそうなのです!(リース代有料)
募集の締め切りは3/18(金)。
応募多数の場合は抽選となるそうですが、ぜひ我こそは!という方は応募してみてはいかがでしょうか。
各地で行われる通常の武者行列でも十分迫力があるのに、夜、しかも松明の灯りの下で見る武者行列は本当にカッコいい!
とはいえ、松明ってそのまんま火ですから、危険がないとは言えません。
しかし二十回目にもなるほどの開催実績があるのは、千々石の町のみなさんがしっかりとした安全管理を行って、このお祭りを成功させるために力を併せているからこそなのでしょうね。
あーまた行ってみたいお祭りができてしまった。。
まだまだ「行かねばならないところリスト」に追加せねばなりません。日本は広い・・・
ぜひみなさんも3/26には千々石に出陣され「イヤサカー!」を叫ばれてみてはいかがでしょうか。
参照元:
「観櫻火宴」オフィシャルサイト
写真提供:
フォト蔵 鹿太郎さん
編集長Y