浮世絵の一種である「判じ絵」を知っていますか?とある言葉を洒落を聞かせた絵で表現したものです。
元々は平安時代の言葉遊びが起源ですが、享保の改革により風紀への取締りが厳しくなったことで、実在している華やかな歌舞伎役者や遊女の名前を表立って表現し難くなり、絵師の歌麿などが絵解きで小さく書き込んだことがきっかけで流行したようです。
それでは、いくつか判じ絵をご紹介しましょう。あなたはいくつ分かるでしょうか?
道具の名前①
(ヒント・どんな人が何をしているでしょう?冬に使うものです)
【答え】
「子(こ)」供が「立(た)」っている→「炬燵(こたつ)」
道具の名前②
(ヒント・何がどんなことをしているでしょう?)
【答え】
「茶(ちゃ)」をたてている「がま」蛙→「茶釜(ちゃがま)」
食材の名前①
(ヒント・なにをどうしているでしょう?世界中で食べられています)
【答え】
「賀(が)」を「背負(しょ)」っています→「生姜(しょうが)」
食材の名前②
(ヒント・何がどこから生えているでしょう? 和食で使用される健康食品です)
【答え】
「肘(ひじ)」から「木(き)」が生えている→「ひじき」
地名
(ヒント・何が書かれた人が何をして相手にどう思われているでしょうか?)
【答え】
「あ」と書かれていた人が「さ」という屁をこき「臭ッ」・・・「浅草(あさくさ)」
江戸時代の笑いが詰まった「判じ絵」はいかがだったでしょうか?
パターンが理解できると、簡単に答えが導き出せますね。
すべて分かったという方は洒落のきいた方と言えるでしょう。
参照:「いろは判じ絵 —江戸のエスプリ・なぞなぞ絵解き」青幻舎(岩崎均史 著)
(編集部)