歴人マガジン

【 城の本場は首都圏だった!? 】続100名城もあり!『首都圏発 戦国の城の歩きかた』が発売

立派な天守や石垣は、お城好きなら誰でも一度は見てみたいもの。ですが、戦国時代に作られた「土の城」も、実はかなり個性豊か。中でも関東や甲信越は面白い城の宝庫なのをご存じでしょうか。

4月21日発売の『首都圏発 戦国の城の歩きかた』では、首都圏から公共交通機関で行きやすく、公園化または遊歩道が整備されていて歩きやすい、見応え十分な城が21城紹介されています。しかも入門編から中級編まで、城の基本的な仕組みから戦い方がわかるようになっているのです。

「首都圏発 戦国の城の歩きかた」
西股 総生
(ベストセラーズ)

戦国の城の中でも人気の高い杉山城(埼玉県)や、駅から近いのにスケール大な小机城(神奈川県)といった続100名城も掲載。そのほか、城好きも知らない名城の魅力がたっぷり紹介されています。

著者は、昨年の大河ドラマ『真田丸』で戦国軍事考証をつとめ、歴人マガジンでも連載中の西股総生先生。そこで、西股先生ご本人に本書の見どころを語っていただきました!

著者・西股先生が語る「城を体感するコツ」

「何としてもゴールデンウィークに間に合わせろ!」という厳命のもと、石垣山一夜城なみの突貫工事で編集を進めてまいりました『首都圏発 戦国の城の歩きかた』(西股総生著・TEAMナワバリング編)が、いよいよ発売となります。
 ところで、ゴールデンウィークを当てこんで発売する城の本って普通、全国の有名な城を紹介していますよね? でも、この本は、首都圏にある必ずしも有名でない戦国の城21か所を紹介する、というヘソ曲がりな内容。では、なぜ、そんなヘソ曲がりな本を作ったかというと・・・。

 まず、お城というと、彦根城や姫路城、あるいは熊本城など、近畿地方や西日本が「本場」と思っている人、多いのでは? でも、戦国時代の土の城の場合、実は関東や甲信越といった「東国」こそが「本場」。見ごたえのあるすぐれた城が、たくさんあるのです。

写真は臼井城(千葉県)。
上杉謙信もきた事あるってご存知でしたか?

 とりわけ首都圏は、公共交通機関が発達していて城めぐりの便がよいし、公園化されていたり、遊歩道が整備されていたりして、歩きやすく、わかりやすい城に事欠きません。だとしたら、『京都の寺社めぐり』『奈良の仏像を訪ねる』といった本があるように、首都圏戦国の城めぐり専用のガイドブックがあったって、いいでしょう?

早川城にて
(取材協力=みーぽん)

 必ずしも有名でない城を選んだ理由も、そこ。スゴイ城や歴史的に有名な城より、行きやすく、歩きやすく、わかりやすい城を選ぶことにこだわった結果なのです。なぜかというと、敵を防ぐために築かれた戦国の城は、決してウェルカムな場所ではないからです。名城、スゴイ城ほど、侵入者を拒む力も強い。だから、城の見かた、歩きかたを知らないままにチャレンジしても、「よくわからなくて、つまらなかった」「とにかく疲れた」になってしまうのです。

 そこで、『首都圏発 戦国の城の歩きかた』では、お散歩感覚で歩ける公園から、ちょっとした山城まで、現地を歩くあなたに寄り添うように、城を体感するコツを一つずつ、ていねいに説明しました。さらに、マニアも唸るような本格的考察も散りばめてあります。

小机城(神奈川県)は漫画×写真でわかりやすく解説!
小沢天神山城にて
(取材協力=いなもとかおり)
丸山城にて
(取材協力=みーぽん)

 さあ、連休の予定がまだ決まっていない人、旅行の合間に近場で楽しみたい人、この本を持って、戦国の風を体感しに出かけてみませんか?


「首都圏発 戦国の城の歩きかた」(ベストセラーズ)
西股 総生著

戦国の城の本場は首都圏だった!?
城好きも知らない“名城”21を徹底紹介!

【入門編】小机城/早川城/深大寺城/丸山城/岡城/箕田城/上浜田遺跡/師戸城/増尾城
【初級編】柏原城/大庭城/臼井城/小松城/腰越城
【中級編】小沢天神山城/杉山城/滝ノ城/山田城/赤塚城/沖山の塁/小倉城

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