スペインを統一に導き、スペイン史上最も偉大な女王の1人として挙げられるイサベル1世。彼女が女王として載冠し、スペイン王国建国に至るまでの波乱の生涯を描いたスペイン歴史大河「イサベル~波乱のスペイン女王~」を、チャンネル銀河では2017年10月より日本初放送する。
スペイン史上最も大胆で情熱的な女王の物語
カスティーリャ王であるイサベルの父・フアン2世が逝去。カスティーリャ王位を継承した異母兄・エンリケ4世によって、イサベルは弟アルフォンソや母と共にアレバロの城に追いやられ、貧しく辛い幼少期を過ごしていた。
そんな中、長く子に恵まれなかったエンリケ4世の妻フアナ王妃が妊娠する。これをきっかけにイサベルとアルフォンソは母と引き離され、無理やり宮廷へと連れ戻されてしまう。そこで待っていたのは、狩猟や音楽に興じ権力を振りかざす王や、2人を監視下に置こうとする王妃、そして謀反を企てようとする王の側近たちであった。
欲望渦巻く宮廷内の陰謀に巻き込まれていくイサベルは、祖国を守るため、数々の試練に立ち向かっていく。やがて後継者争いに勝利したイサベルは、カスティーリャ女王として戴冠。アラゴン王国の王である夫フェルナンドとともに、スペイン統一を目指していく。
キーワード① イサベル1世
カスティーリャ女王(在位:1474-1504年)。父のカスティーリャ王フアン2世の死後に王位を継いだ異母兄エンリケ4世によって、母・弟と共に追放され、不遇な少女時代を過ごす。その後、王位継承権問題に国が揺れ動く中、弟のアルフォンソが死去。イサベルはポルトガルへ嫁がされる予定であったが、国の利益を主張し、地中海の領海権をもつアラゴン王国の王子フェルナンドと結婚する。
1474年、エンリケ4世の死去により、イサベルはフェルナンドと共にカスティーリャ王に即位。1479年にフェルナンドがアラゴン王位を継承したことで、カスティーリャ王国とアラゴン王国が統合され、スペイン王国が誕生した。その後、グラナダ陥落により約800年に及んだレコンキスタを完成させ、ローマ教皇から夫と共に「カトリック両王」の称号を授けられた。
キーワード② カスティーリャ王国
イベリア半島の北西部に生まれたレオン王国から別れ、10世紀に成立。レコンキスタ(キリスト教徒による、イスラム教徒に占領されたイベリア半島の再征服活動)の中心勢力として次第にイベリア半島中部に進出し、1035年にフェルナンド1世のもとで王国となると、1037年にはレオン王国との同君連合国家となり「カスティーリャ・レオン王国」と称した。
その後、1143年には西南部のポルトガルが分離するなど、分離・統合がくりかえされたが、13世紀には最も強大となって、1212年にはナバス=デ=トロサの戦いでイスラム残存勢力を撃破した。1230年にはレオン王国を完全に併合し、さらに1236年にコルドバを奪った。イサベルと夫フェルナンドが共同で王位に就いた際、アラゴン王国とカスティーリャ王国は統合され、スペイン王国となる。
キーワード③ コロンブスの新大陸発見
有名なクリストファー・コロンブスの新大陸発見にも、イサベルは大きく関わっている。マルコ・ポーロなどの書物からインド、中国、ジパングなどに興味を持ったコロンブスは、西回りでアジアに到達することを提言。当初はポルトガルのジョアン2世に援助を求めたが拒否されたため、スペインに渡りイサベルに面会した。当時はグラナダ攻略のため財政的な余裕がなく一度は断ったが、グラナダを陥落し、レコンキスタが完了すると、元々興味を持っていたイサベルは夫フェルナンド2世を説き伏せ、コロンブスの計画を承認した。
1492年10月12日、イサベルの援助を受けたコロンブスはついに新大陸(=アメリカ大陸)を発見する。彼が新大陸を発見した10月12日はスペインのナショナルデー(イスパニアデー)として、現在も首都マドリードをはじめ各地で盛大なイベントやパレードが行われている。
宮廷歴史ドラマ「イサベル~波乱のスペイン女王~」
放送日:2017年10月12日(木)スタート 月-金 深夜0:00~ ※第1・2話スカパー!無料放送
番組ページ:https://www.ch-ginga.jp/feature/isabel/
【ストーリー】
異母兄であるエンリケ4世が父フアン2世の後継者としてカスティーリャ王位を継承し、イサベルは弟アルフォンソや母と共にアレバロの城に追いやられていた。そんな中、長く子に恵まれなかったエンリケ4世の妻フアナ王妃が妊娠する。これをきっかけにイサベルとアルフォンソは母と引き離され、無理やり宮廷へと連れていかれてしまう。やがて欲望渦巻く宮廷内の陰謀に巻き込まれていくイサベルは、祖国を守るため、数々の試練に立ち向かっていく。