2016年に放送し痛快娯楽時代劇として人気を博したNHKドラマ「ちかえもん」。第34回向田邦子賞を受賞し、今もなお熱烈なファンを抱えるこの人気作を、チャンネル銀河では2019年2月3日(日)に全話一挙放送する。
人気劇団「大人計画」を率いる鬼才・松尾スズキ演じる冴えない中年スランプ作家・近松門左衛門(=ちかえもん)が、青木崇高演じる神出鬼没の渡世人・万吉と元禄大坂を駆け抜ける!笑えて泣ける新感覚時代劇をとくとご覧あれ!
あらすじ
時は元禄16年(1703年)、戦国の世から100年。元禄文化は陰りを見せ、経済は右肩下がり。現代にも通じる格差広がる世の中で、戯作者・近松は大衆が何を求めているのかを見失い、堂島新地の「天満屋」に引きこもっていた。客入りが落ち込む芝居小屋の座長・竹本義太夫からは「世間が沸き立つ戯作を書け」と脅され、妻には逃げられ、同居する母の小言にも悩まされ、何を書いても面白いと思えず、筆を折りかけていた。
為政者・綱吉は生類憐みの令に続き“親孝行”を表彰。赤穂浪士事件は忠義貫く美談と世間はもてはやした。「何が忠義や、なんで命落とす!あほや!お上が親孝行を表彰するのも気に入らん。お上に押し付けられるもんやない!」そう周囲もはばからず言い放つ男・万吉と近松は出会う。万吉は代金が払えずに女将に敬遠されながらも天満屋に居座り、板場では見事な包丁さばき、お銚子運びに宴会に大活躍で、遊女たちの人気者。その一方、竹本義太夫は近松に対し「当たり興行が出せなければ、あんたは首や!」と言い放つ。
落ち込む近松は万吉を相手にする気力も出ないが、彼に勝手に相棒にされて、万吉が惚れた遊女・お初と夫婦になりたいと相談される始末。近松が適当に下すアドバイスを本気にし、大騒動を巻き起こす中、万吉は失恋をするが、お初には笑顔が戻る。かくして毎回、近松と万吉のふたりはお初や徳兵衛など、人形浄瑠璃「曾根崎心中」に登場するひと癖もふた癖もある人々と出会い、様々な騒動に巻き込まれていくことに。そんな日々の中、果たして近松は傑作を書きあげることができるのか?
見どころ
松尾スズキ演じる近松門左衛門は冴えない中年スランプ作家!?
人気劇団「大人計画」を率いる鬼才・松尾スズキが演じる近松門左衛門は、何を書いても面白いと思えず、極度のスランプに陥っている中年浄瑠璃作家。しかも、優柔不断で褒められたがり、プライドが高いのに自尊心が持てないという、少々厄介な男だった。そんな近松の前に”不孝糖売り”の万吉という男が現れて……。いまだかつて見たことのない”人間・近松門左衛門=ちかえもん”をとくとご覧あれ!
「ちりとてちん」「平清盛」の脚本家・藤本有紀が描く「曾根崎心中」誕生秘話とは?
脚本を担当するのは、連続テレビ小説「ちりとてちん」、大河ドラマ「平清盛」を手がけた藤本有紀。本作では浄瑠璃作家・近松門左衛門の代表作「曾根崎心中」が誕生するまでを史実に基づいて大胆に創作し、第34回向田邦子賞を受賞した。お初や徳兵衛、九平次といった「曾根崎心中」に登場するひと癖もふた癖もある人物たちと出会い、騒動に巻き込まれていく近松。彼はいかにして「曾根崎心中」を書き上げるのだろうか!?
物語を楽しむためのキーワード
近松門左衛門(1653-1725年)
江戸中期の浄瑠璃・歌舞伎作者。本名、杉森信盛。1685年に竹本義太夫の竹本座で上演された「出世景清」で広く名を知られるようになる。1693年からは坂田藤十郎のために脚本を書き、その名演技と相まって上方歌舞伎の全盛期を築く。1703年に発表した「曾根崎心中」では町人社会を描いた世話物と呼ばれるジャンルを確立し、大きな成功を収めた。その他にも義理人情や葛藤により生じる悲劇的な作品を多く残している。
関連記事:【近松門左衛門の代表作とは?】『出世景清』から『曽根崎心中』まで
「曾根崎心中」
1703年に初演された近松門左衛門による世話物の代表作。同年に曾根崎村の露天神の森で起こった、堂島新地天満屋の遊女・お初と醤油商平野屋の手代・徳兵衛による実際の心中事件がモデルとなっている。これ以降、歌舞伎や歌謡など「心中物」ブームが起こり、実際に世間でも心中事件が多発した。幕府はさまざまな対策を講じたが、心中は減らなかったという。また、実際の心中事件が起きた露天神社は通称“お初天神”の名で広く知れ渡り、縁結びの神社として現在も多くの人が訪れている。
関連記事:【 真似るな、危険!】江戸時代ブームになった三大心中とは?
「ちかえもん」
放送日時:2019年2月3日(日) 午後1:00~ 全8話一挙放送
リピート:2019年2月14日(木)放送スタート 月-金 深夜0:00~
番組ページ:https://www.ch-ginga.jp/feature/chikaemon/
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