歴人マガジン

【 感動必須の実話 】日本とトルコを繋いだ奇跡の絆が映画「海難1890」で蘇る

日本から約9,000キロも離れたトルコ共和国
しかしこの国について実は詳しく知らない、という人もいるのではないでしょうか。

両国は長い交流の歴史がありますが、そこには125年前の1890年に端を発する、2つの感動的な奇跡の実話が存在していたのです。
日本トルコ友好125年を迎える本年、この実話をもとにした大作映画「海難1890」が12月5日(土)より公開されることになりました。
まずは迫力満点の特別映像をご覧ください。

時空を超えて繋がった二つの物語


この「海難1890」は、1890年と95年後の1985年という、二つの時空を超えたストーリーで構成されています。

1890年、和歌山県串本町沖で、天皇への親書を渡して帰国の途につく途中の「エルトゥールル号」が台風に遭い沈没。
乗組員600名のうち500名以上が亡くなるという大惨事になりましたが、この時、地元住民たちが自らの命を顧みず負傷者の救護にあたり、69名の生存者を出すことができた実話をもとに描かれた「エルトゥールル号編」。
この事件は当時のトルコ国民に大きな感動を呼び、この話を教科書にも載せ、現在まで語り継いでいるのだそうです。
サブ4-eサブ2-eサブ1-e遭難のシーンは本当に大迫力。海難事故の恐ろしさがVFXも含めた驚異の映像力で観る人に迫ります。

この時トルコ人を必死に助けた医師 田村元貞を内野聖陽さんが、また許婚を海難事故で亡くし、ショックで口がきけなくなった村娘ハルを忽那汐里さんが、さらにエルトゥールル号に乗船していた海軍機関大尉をケナン・エジェさんが熱演。
その他にも竹中直人さん、かたせ梨乃さんら実力派のほか、大東駿介さん、渡部豪太さんなど新進気鋭の若手陣がバックアップし、事故をきっかけに深まることとなった両国の絆を描きます。

そしてエルトゥールル号遭難事故から実に95年が経った1985年。
イラン・イラク戦争が激化・長期化するなかでイラクのサダム・フセインは、48時間後にイラン上空を飛ぶ飛行機の無差別攻撃を宣言。
在留邦人がイランから脱出できないという絶対的な危機に、トルコ政府が救援機を出して協力してくれた実話を元に「テヘラン救出編」が展開されます。テヘランサブ㈰サブ㈪
その絶体絶命の救出劇の陰には、自分らも同じ状況下でありながら日本人を優先して乗せてくれた、名も無き多くのトルコの人々の協力があったそうです。

こちらのストーリーでは、日本大使に永島敏行さん、また日本人学校の教師 春海役と、トルコ大使館員ムラト役を、忽那汐里さんとケナン・エジェさんが二役で演じるほか、本年の大河ドラマ「花燃ゆ」にも出演した宅間孝行さんらが出演。

私はこの時高校生でしたが、恥ずかしながらこんな絶体絶命の危機が日本人にあったことを知りませんでした。
設定が現代ですし、今も戦火の絶えない中東での戦争の恐ろしさがリアリティをもって伝わってきます。
自分らも命の危険があるのに、日本人を助けることに賛同してくれたトルコの人々の思いに、胸が熱くなります。
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「1%の可能性」を実現した映画誕生秘話


この映画が制作されることになったきっかけは10年前。
1890年当時の手紙を発見した串本町長が、大学の同期であった田中光敏監督に映画化したいと相談し「1%の可能性(田中監督談)」に賭けて企画書を配りまくったそうです。

もちろんトルコ政府へも協力を募らねばならず、困難が予想されたそうですが、企画書をもっていったトルコの文化大臣が「私の名前はエルトゥールルだ。これは『国の英雄』という意味があるんだ」と協力を約束、両国政府の全面協力のもと、国家プロジェクトともいえるスケールのこの作品が完成したということなのです。この話を聞いたとき、まさに奇跡ともいえる展開に私は驚きを隠せませんでした。

公開は12月5日(土)全国各地の劇場にて一斉ロードショー開始。
現在、特製ブックレットと映画シンボルマーク刺繍入りトルコ製タオルハンカチがついた特別前売り鑑賞券(1,400円)も各地の劇場窓口で販売中。先着順だそうですので、気になる方は早めにチェックしてみてください。

両国の間にこんな感動的な話があったこと、そしてこれだけのスケールの作品が、奇跡のもと誕生した経緯に、大きな期待の高まりを感じます。
なんといっても実話を元に作られた、というのが何よりもこの映画の価値を高めているんですよね。
世界で戦争が絶えない今の地球ですが、人間はお互いに真心で接することで、国境を超え、言葉や人種に関係なく平和的に共存できるのだと実感できる作品になりそう。
皆さんと一緒にこの作品を通じて人の心や国の繋がりについてお話しできたら嬉しいなあ、そんなふうに思います。

副編集長Y

参照元:
海難1890」オフィシャルサイト
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