福島県南相馬市。
古くは平将門を祖とする大名 相馬氏によって統治された世界的に有名な「もののふ(武士)の地」です。
鎌倉四天王のひとりとして数えられた初代師常公以後、代々武勇を誉れとした一族は、常に強大な仙台藩と国境を接しているという地理的条件も相まって、武士道精神や緊張感を維持しながら独立を守り通し、実に鎌倉時代から戊辰戦争終結に至るまでの740年間統治を続けました。
この相馬の地で、千年以上も続けられている神事「相馬野馬追」をご紹介します。
ご存じないかたは百聞は一見にしかず。どうぞご覧ください。(6:45)
迫力満点!もののふが町に溢れる3日間!
「相馬野馬追」は、1978年に国の重要無形民俗文化財に指定された伝統のある神事。
毎年7月の最終土曜日から3日間に開催されており、今年のスケジュールは7/23(土)〜25(月)が開催日です。
前述したとおり、常に戦いの危機があった相馬中村藩にとって、幕府の目をくらましながら行った軍事訓練の意味合いが強いと言われている野馬追。
ここに3日間の簡単な内容をお知らせします。
23日(土)宵祭り(よいまつり)
相馬中村藩主である相馬家を総大将に、相馬市で1つ、南相馬市で2つの神社で出陣式が開催。
その後、迫力満点の古式競馬のスタイルで宵乗りが始まります。24日(日)本祭り
数百騎の騎馬武者たちの御行列、甲冑競馬、神旗争奪戦が開催。
一般的にこの日の行事が最も知られている「相馬野馬追」ですね。3キロに及ぶ武者行列はとにかく圧巻!先祖代々の甲冑を身につけ、自家の旗指物を挿した武将たちが延々とメイン会場へと向かい、その後に甲冑競馬が開催。
1000メートルの馬場を10回10頭ずつの若武者たちが誇りをかけて疾走するさまは、あまりにも美しく勇壮です。それにしてもヘルメットもなしで、落馬もけっこうあるよう。まさに命がけの競馬です。その後数百頭が集結し、打ち上げ花火から落ちてくる「神旗」を争奪する「神旗争奪戦」で興奮はクライマックスに。
隊列も決まってなく、まさに騎馬による超乱戦のいくさをそのまま体現したようなこの神旗争奪戦は、一度見たら絶対忘れない光景になること間違いありません。25日(月)野馬懸
最終日の「野馬懸」は、野生の馬を敵兵に見立てて馬場に放ち、それを全身白の祭り装束できめた数十人の若者たちが、なんと素手で捕まえるという、とても勇壮な神事。
一番最初に捕まった馬は「御神馬(ごしんめ)」として奉納されるそうです。
この野馬懸が、昔の名残を留めている唯一の神事として、国の重要無形民俗文化財に指定される重要な要因になったそうで、もし可能ならこの野馬懸もぜひ観ていただければと思います。
この大祭、有料席は24日の本祭りのみ。その他はチケットの販売はありません。
本日時点では、メイン会場である雲雀ヶ原祭場一般自由席のみ空きがありそう。
大至急チェックをしてみてください。
チケットぴあ http://ticket.pia.jp/pia/ticketInformation.do?eventCd=1609647&rlsCd=001
最後に大事なこと。
この福島県南相馬市は、5年前の東日本大震災と、福島原発事故により甚大な被害を受けました。
5年経ったいまでも、震災により家族が離散したり、仮設住宅にいる方も大勢います。
相馬家第34代当主の相馬行胤氏は、北海道で牧場と相馬でシイタケ農園を経営、
現在行胤氏は、NPO法人「相馬救援隊」を設立、相馬の復興のために時間を惜しまず活動をされています。
この相馬野馬追も2011年には開催が危ぶまれながらも、
「相馬には長い歴史があり、その間には多くの困難がありました。それを乗り越えてきたDNAがこの地域には残っており、必ずやこの
参照元:
「相馬野馬追」オフィシャルサイト
編集長Y
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