【まことに小さな国が・・・】近代史上の奇跡を描いた物語

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この言葉に「!」となる方も多数いらっしゃるかと思います。
「龍馬がゆく」「新撰組血風録」「峠」などの歴史大作小説を何冊も出され、おそらく日本では最も有名な歴史小説家である司馬遼太郎氏。

氏が、明治維新後に近代国家への坂道を必死に登ろうとした日本の姿を、愛媛県松山市に生まれた3人の男を中心に描いた歴史小説「坂の上の雲」の冒頭です。

明治維新という国家の大変換から間もなく、日清戦争、日露戦争という大国を相手に戦うこととなった日本。

それまでの日本の産業といえばほぼ農業のみ。

学問を修めていたのはほとんどが武士のみといった日本が、20年くらいの間に中国とロシアという超大国に追いつけ追い越せの末、両方に勝ってしまったわけですから、当時の世界がどれだけ驚いたか、想像するに易くありません。

しかもこの小説は設定が本当にドラマチック。

下級武士の家に生まれながら、日露戦争で当時「世界最強」と言われたロシアのコサック兵を破り「日本騎兵の父」と後年呼ばれた秋山好古(よしふる)と、日露戦争の雌雄を決した日本海海戦で、ロシアのバルチック艦隊を完膚なきまでに破った秋山真之の兄弟。そして俳人、国学者として日本の近代文学に多大な功績を残した正岡子規。

秋山好古。
秋山好古(wikipediaより)

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秋山真之(さねゆき)wikipedia
秋山真之(さねゆき)(wikipediaより)

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正岡子規(wikipediaより)
正岡子規(wikipediaより)

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史実では3人の交流がどこまで深かったのかは諸説あるようですが、あくまでも彼らは当時の若者を描くモデルに過ぎなかったのではないでしょうか。

このような若者たちが原動力となって、日本は近代国家への道を駆け上がっていったのです。先人たちのその思いたるや、どれだけのエネルギーだったことでしょう。厳しい現実のなかにも、日本の明るい未来を思って必死に生き、そして死んでいった人間たちの姿に、思わず胸が熱くなります。

日露戦争時の連合艦隊旗艦 三笠
日露戦争時の連合艦隊旗艦 三笠

この坂の上の雲を、NHKが3年の歳月をかけて完成させた同名のドラマ「坂の上の雲」が、3月10日よりチャンネル銀河で放送されます。

秋山好古を阿部寛さん、真之を本木雅広さん、正岡子規を香川照之さん、東郷平八郎元帥を渡哲也さん、という骨っぽい俳優さんが熱演。

NHKがそのプライドをかけて制作した番組だけあって、その他のキャスティングも大変素晴らしく、また戦闘シーンのリアリティなどもそれまでの日本のテレビドラマのスケールを大きく凌駕したものになっています。よかったら特集ページをご覧ください。
副編集長Y

参照元:
「坂の上の雲」特集ページ チャンネル銀河

 

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