さあ、いよいよ秋本番に近づいてきました。
これから10月にかけて本格的な秋祭りのシーズン。
各地の歴史や文化にちなんだお祭りが多数開催されますが、今日は神奈川県鎌倉市の「鶴岡(鎌倉)八幡宮」で14日(月)〜16日(水)開催される「例大祭」についてお知らせです。
鎌倉といえば馬に乗って的を射る「流鏑馬」が有名ですが、この例大祭、そもそもどんなお祭りなのか、お出かけされる人のためにちょっと予習してみたいと思います。
この鶴岡八幡宮は康平6(1063)年、鎌倉幕府を樹立した頼朝公の先祖にあたる源頼義が奥州平定して鎌倉に帰り、出陣の際に加護を祈願した京都の石清水八幡宮を海水浴場としても有名な由比ヶ浜にお祀りしたのが最初。すでに950年以上も前です。
その後源氏は平家との争いに破れ凋落しますが、源頼朝公によって再興、平家を倒して鎌倉幕府が成立したのが建久3(1192)年ですが、その前年1191年にはすでに今の姿になっていたというのですから、実に824年もの歴史を誇る大変に古い神社なのですね。
頼朝公は前述の流鏑馬や相撲、舞楽などを行事を積極的にここで開催、鶴岡八幡宮の名前は全国へと知れ渡っていったそうです。
その後江戸時代には武家の頭領源氏の守護神として手厚く庇護されたと思えば、明治時代には廃仏毀釈運動(僧侶などの特権を廃する運動)で仏堂や仏具が破壊されるなど、波瀾万丈な歴史を経て今に至ります。
現存する本殿は、文政11(1828)年江戸幕府11代将軍徳川家斉が造営した代表的な江戸建築のものだそうです。
現在は国の重要文化財に指定、ご存知の通り全国でも最も有名な八幡宮の一つです。
さて、その由緒ある鶴岡八幡宮で開催される例大祭は、そのなかでも最大のもの。
『吾妻鏡』によれば、文治3年(1187)8月15日に放生会(ほうじょうえ)と流鏑馬が始行されたと記されており、これが当宮例大祭の始まりと言われています。
以来絶えることなく800年以上の歴史と伝統が現在に伝えられており、一年を通して最も重い祭事なのだそうです。
祭りは14日の浜降式(早朝の由比ヶ浜に宮司以下が身を清めるためにみそぎを行う)から、大神様へ翌日からの祭りを報告する宵宮祭(18:00〜)、15日のメインイベントである例大祭(10:00〜)と神幸祭(13:00〜)、そして16日は勇壮な流鏑馬神事(13:00〜)と、祭りに使った鈴虫を境内に放つ鈴虫放生祭(17:00〜)をもってお開きとなります。
普段でも観光客で賑わう鎌倉ですが、この3日間は本当に多くの人がこの祭りを楽しみに集まります。
八幡宮に向かっての小道で多くの店が立ち並ぶ「小町通り」も、人が通れないほどの混雑ですが、なにせ一年で一番大きなお祭りですから、そこはもう割り切って楽しんでしまった方が勝ちです(笑)
ぜひ、鎌倉幕府の最盛期をイメージできる例大祭にお出かけしてみてください。
帰りはゆったりと由比ヶ浜で海など眺めたら、1日で2度楽しい思い出になりますよ。
あーしかし本当に流鏑馬ってカッコいいな。
私もチャンスがあればやってみたかったのですが、この歳からやるには激しすぎるか・・
副編集長Y
参照元:
「鶴岡八幡宮」オフィシャルサイト
「例大祭」鶴岡八幡宮オフィシャルサイト内
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