全国の高等学校で約70%のシェアを誇り、多くの人が手にしたことのある教科書『詳説日本史』(山川出版社)。その中から史料を48点選び、口語訳で読むことができる『もういちど読む 山川日本史史料』(山川出版社)が発売されました。今回は、学生はもちろん、社会人の「学び直し」にも使える、本のポイントをご紹介します。
これ1冊で日本史がまるわかり
歴史好きであれば貴重な史料は読んでみたいと思うもの。そんな期待に応えたのが『もういちど読む 山川日本史史料』です。難しい史料をわかりやすい現代語訳で紹介、内容をきちんと理解することで、改めて歴史を知ることができます。
どんな史料が掲載されているかというと、古代は『魏志倭人伝』に始まり、国宝「稲荷山古墳出士鉄剣銘文」(埼玉県立さきたま史跡の博物館蔵)などの出土品を解説しています。
中世では『平家物語』に、御成敗式目を制定した「北条泰時書状」、親鸞の『歎異抄』から「悪人正機」を掲載するなど幅広いラインアップ。分国法では武田氏の「甲州法度之次第」、伊達氏の「塵芥集」の一部を読み比べるなど、武将好きにもたまらない内容です。
近世では、織田信長の「楽市令」、豊臣秀吉の「太閤検地」「刀狩令」、徳川将軍家の「武家諸法度」「鎖国令」など、名前は知っているものの、内容を知っておきたい史料を紹介。
近代・現代は「王政復古の大号令」「五箇条の御誓文」「大日本帝国憲法」など、明治維新を知る上で欠かせないものから、「日中共同声明」などの戦後の条約まで、これ一冊で、しっかり日本史が学べる内容になっています。
それぞれ1つの史料につき【リード文】【口語訳史料】【史料を読む】【史料にまつわる,あれこれ】【教科書にはどう書かれているか】【もっと知りたい人のための参考文献】で構成。
【リード文】で史料の背景や基礎知識を解説し、メインの【口語訳史料】へ。次の【史料を読む】では、口語訳史料を読み取るポイントを解説、【史料にまつわる,あれこれ】では、歴史的意義や時代の背景、動向を説明し、【教科書にはどう書かれているか】で、教科書の内容を確認。さらに学びたい人のために【もっと知りたい人のための参考文献】までついた、お得な内容になっています。
初心者から深く知りたい人にも役立つ必携書、ぜひ、お手にとってみてはいかがでしょうか。
9/24に発売記念イベント開催!
また、発売を記念して、9月24日(日)に芳林堂書店高田馬場店にてイベントの開催が決定いたしました!
当日は編集に携わった、東北福祉大学教授の下山忍先生と、学習院高等科教諭・獨協大学非常勤講師の會田康範先生を講師として登壇され、安土・桃山時代に豊臣秀吉が出した「刀狩令」を一例に史料を読み解いていきます。
貴重なお話を直に聞けるチャンス!参加されたい方は、購入の上、参加券が必要ですので、下記ホームページをご確認ください。
【『もういちど読む 山川日本史史料』発売記念イベント】
開催日時:2017年9月24日(日)13時開始(12時45分開場)
開催場所:芳林堂書店高田馬場店8階イベントスペース
出演:下山忍先生(東北福祉大学教授)、會田康範先生(学習院高等科教諭・獨協大学非常勤講師)
イベント参加方法:芳林堂書店高田馬場店3階にて『もういちど読む山川 日本史史料』をご購入の方に、先着にてイベント参加券をお渡しいたします。問い合わせHP:「芳林堂書店」ホームページ
http://www.horindo.co.jp/20170829-2/
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