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【 地震大国・日本 】日本最古の地震の記録から見る地震の日本史

【 地震大国・日本 】日本最古の地震の記録から見る地震の日本史

「地震大国・日本」。
国内外問わず、国際的な常識となっているほど地震の多い日本ですが、歴史的に日本では一体どんな地震が発生して、当時の日本人にはどんな影響があったのでしょうか?

古代から日本は超巨大地震国

日本最古の地震については、高知大学の調査チームが高知県土佐市にM9クラスの超大型津波の痕跡を発見しており、一世紀頃に巨大な東南海地震が発生していたことが推定されています。
確かな記録の残る南海トラフ巨大地震として一番古い地震は、奈良時代成立の歴史書「日本書紀」に残されており、684年に発生したM8.25クラスの巨大地震である「白鳳地震」。
古墳時代から平安時代(416年~1185年)の間にM7クラスの地震は計20回程度の記録があったようです。

「日本書紀・巻第一」

「日本書紀・巻第一」

白鳳地震では東南海から南海、南海域まで広範囲に被害が出ており、津波の被害も甚大。約12万平方キロメートルの田畑が被災してしまいました。白鳳地震の5年後の689年には、M8.3の「貞観地震」という古代最高規模の巨大地震が発生し、溺死者だけで1000名を越えるとされています。
この巨大地震の前後には数多くの地震が発生しており、864年には富士山の大噴火も起こっています。

当時地震は単純な天災ではなく「呪い」の類のモノであると考えられており、地震が頻発した場合は「都」を移すことも行われていました。
多くの方は「平城京」と「平安京」という都の名前をご存知だとは思いますが、その間に地震が頻発したために10年しか持たなかった「長岡京(784年~794年)」という都も忘れないであげてください。

このように、日本は古代から地震国だということがわかりますが、表に出てくるのはあくまで「記録が残っている地震」と「後の地質調査で判明したもの」のみです。現実的にはもっと多くの地震が発生していたと考えるべきでしょう。

鎌倉時代から戦国時代の地震、原因はナマズ??

鎌倉時代から室町・戦国時代(1185年~1602年)に記録されているM7クラス以上の地震は計16回程度。
この時代の中でもっとも被害が大きかったであろう地震は、1498年の「明応地震」です。M8.2~8.5程度の規模の南海トラフ地震で、元々純粋な淡水だった浜名湖を海水も流入する汽入湖にしてしまうほどの巨大地震でした。
東大寺の大仏とは違い、屋外に存在する鎌倉の大仏ですが、元々は鎌倉の大仏も屋内に居たものの明応地震のせいで建物が崩れて現在のような野ざらし状態になったとか。

また、1582年に豊臣秀吉が明智光秀を討ち天下を取ってから4年後の1586年、M7.8クラスの「天正地震」が近畿地方で発生。
東海地方から四国の一部まで被害が出る巨大地震であり、琵琶湖の周辺に存在していた集落が一気に崩落し消え去ってしまう被害が出ました。

天正地震の震度分布

天正地震の震度分布

その際に、豊臣秀吉が「琵琶湖のナマズの仕業だ!」と発言し、後々に京都へ伏見城を建設する際も「ナマズ対策」を命令したせいで「ナマズ=地震」という迷信が広まってしまったという話も。

大規模被害が続出する江戸時代の地震

江戸時代(1603年~1868年)には、M7クラス以上の地震が60回程度記録されています。
急に物凄い数になってしまいましたが、平安時代までは記録できる環境が整備されておらず、戦国時代は戦乱続きで記録している場合じゃなかった、という原因があります。
平和だった江戸時代には平均4~5年に一回程度大型の地震が発生しており、現代とあまり変わりません。

日本で最大規模とされる超巨大地震が、1707年10月28日に発生する「宝永地震」です。最大でM8.6の揺れが発生し、東海道から九州まで広範囲に津波の被害を受けます。

この地震で高知県では最大で2mも地盤沈下し、死者は2万人を超えました。
更に、翌年の1708年12月16日には富士山が大噴火する「宝永の大噴火」も発生。関東一円に大量の火山灰が降り注ぎ、被災した直接的な死者だけではなく、不作による大飢饉でも多くの方々が亡くなりました。

富士山降灰可能性図拡大図:富士山火山防災マップより(出典:富士山防災協議会)

富士山降灰可能性図拡大図:富士山火山防災マップより(出典:富士山防災協議会)

昔から日本で頻発していた巨大地震。
現在では、プレートが地震の原因であると判明していますが、昔は地震は天皇や年号に問題があるという考えもあり、災害が頻発すればスグに年号が変わっていました。

時代や地震に対する認識が変わっても、普段の備えの重要性は変わりません。
3日分の非常食を確保しておくなど地震の備えはしておきましょう。

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