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【レキシズル流 幕末おもしろ日本人④】 「時代のトビラ 渡辺崋山(後篇)」

さて、江戸時代後期を颯爽と生きた崋山。彼は政治家としても一級品だった。藩からその手腕を見込まれ、家老に就任。

しかしー

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武士として出世ほど素晴らしいものはない。なんだ?このひとバカなのか?

その理由とはー

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小さい藩でいくら出世しても、そんなに収入は増えない。しかも藩政に忙殺されれば、絵を描く時間が足りなくなる。崋山は日本一を目指していたし、その可能性も大いにあった。だから悲しかった。

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当時ではかなり革新的な内容であり、実際に結果も出た。能力主義を採用するということで家臣のモチベーションも上がる。この男、ただのアーティストではない。

そして、政治家崋山の最大の功績はー
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全国で30万人もの死者が出たという大飢饉から、藩民を守ったのである。もうここまでくると正義のヒーローみたいに思えてくる。

さらに崋山は自分の藩だけでなく、日本全体の危機にも想いを馳せた。

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これは私的なメモをまとめたもので、欧米列強が日本にやってくることを具体的に記し、それにどう対応するか、崋山の先進的な考えが綴ってある。

さらにー

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崋山は有名な画家であり、人間性も優れていたので、多くの優秀な人材が集まった。その中には幕臣もいた。そういう人間を経由して政府を動かそうと画策した。

しかし、いつの時代も保守派ってヤツがいる。この新しい考えを持つ崋山は、幕府の黒いお偉いさんに目をつけられ、政治犯として逮捕される。牢屋直行。

約半年後、命だけは助けられ、故郷の田原に罪人として帰される。自宅から一切出てはならないという罪だった。

職を失った崋山はまた貧乏に逆戻り、絵を描いて生計を支えるしか道はなかった。
しかし罪人が絵を売ってビジネスするということは、武士の社会で許されるものではない。

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そして崋山は自らー
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国を想い、家族を大切にし、藩民を守った有名画家。その最期は、絵を売って切腹。

絵を売って、切腹。

武士とはなんて過酷な職業なのだ。いまの時代に崋山が生きていたとしたら、もうちょっと笑えたんだろうな。

 

【プロフィール】

渡部さん

渡部麗(わたなべりょう)

歴史クリエイター。
東京・御茶ノ水で歴史コミュニケーションメディア「レキシズル」を主宰。所有しているショットバーの水曜日を「レキシズルバー」として開放。歴史好きの交流を活性化しながら、畳敷きのイベントスペース「レキシズルスペース」で歴史をポップにわかりやすくプレゼンする「TERAKOYA」などを開催。

レキシズル」オフィシャルサイト

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