関東に住んでいる私が寒いなんて言っては、北国の人からすれば「甘っちょろい!」とお叱りを受けそうだなと反省もしきり。
しかし「冬が旬!」というグルメも多々あり、その辺りには目がないYが見つけたのが越前ガニです。
よし!今日はカニについて書こう!越前ガニの歴史も調べよう!と思いつつも、せっかくですから福井の歴史にもちょっとだけ触れてみました。
■越前福井藩について
越前福井藩は藩祖が徳川家康の次男である結城秀康。
関ヶ原ののち松平姓に改名、17代に渡り江戸時代に福井藩を収めた親藩大名。
言ってみれば将軍家の「超親戚筋」にあたりますが、お家騒動や石高もかなり紆余曲折があったようです。
また越前福井藩を語るとき、幕末ファンでは知らぬものがいない松平春嶽公。
神戸の海軍塾の設立費用として、当時脱藩浪士であった坂本龍馬に5,000両をポンと貸し付けたスケールの大きな殿様で、薩摩藩の島津斉彬公、宇和島藩の伊達宗城公、土佐藩の山内容堂公と併せ、幕末の四賢侯(しけんこう)と呼ばれたほど優秀で進歩的な人だったようですね。
NHK大河ドラマ「龍馬伝」では松平春嶽を夏八木勲さん、山内容堂を近藤正臣さんが演じましたが、まさにそのイメージにふさわしいキャスティングに思わず感激したのを思い出します。
■そうだ本題はカニだった・・・
越前ガニとは一般的に、毎年11月〜3月のカニ漁解禁期間中に福井県沖で水揚げされるズワイガニのことを指します。
なんと皇室にも献上されている全国にもファンが多いカニです。
ちなみにこのズワイガニの歴史を辿っていくと、安土桃山時代の永正8年(1511年)3月20日に書かれた京都の公家三条西実隆(さんじょうにしさねたか)の日記に「越前蟹一折遣竜崎許了」と水揚げされていたと思われる記載があります。
「ズワイガニ」と呼ばれ出したのは江戸時代中期1724年に出版された「越前国福井領産物」、つまり特産品ガイドにその記載があるそうです。
ちなみにこの越前ガニは1989年に「県の魚」に認定されてもいます。
寒流と暖流がぶつかり合うプランクトン豊富な漁場で水揚げされた越前ガニの味は、他のエリアと違う!というのが福井県人の誇りでもあるのでしょう。
茹でてよし、刺身よし、焼いてよし、カニスキよしと、どの調理方法でもファンが多いカニですが、みなさんはどんな食べ方がお好きでしょうか?
ちなみに茹でるまえのカニの甲羅にくっついている黒いツブツブを見たことがあるかと思いますが、これは「カニビル」というヒルの一種だそうです(怖)
親は魚の血をえさとし、カニの甲羅を産卵場所として利用しているだけで、カニに対してはなんの影響もありません、とのこと。
また茹でる過程ですべて落ちてしまうそうなので、ご安心ください。
馴染みの深い食べ物一つとってもほぼ全てに歴史があるのだなあとつくづく思います。
長い年月そのような一種ブランドの歴史が引き継がれているということの意味を噛みしめながら、私は茹でと蟹味噌で日本酒でもいただきたいですねえ。
あーお腹減ってきた。
副編集長Y
参照元
「やまに水産 越前 蟹の蔵」オフィシャルサイト
「福井藩」wikipedia
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