あなたは自分の出身地の名前の由来を知っていますか?
全国47都道府県の名前には由来があります。東京であれば、京都が「西の都」と呼ばれたのに対して付けられたものですが、実は「そんな理由で!?」という意外な理由で命名された名前もあるのです。
それでは、ユニークな都道府県名の由来についてご紹介しましょう。
織田信長が命名した「岐阜県」の由来
「岐阜」という名前の由来は諸説ありますが、一番有名なのが織田信長による命名という話です。
信長が稲葉山に居城を移した時、禅僧の沢彦宗恩が「岐山・岐陽・岐阜」の3つを進言します。
これは中国の「周の文王、岐山より起り、天下を定む」という故事にならっており、信長は「太平と学問の地であれ」という思いから「岐阜」の名称を選んだそう。そこから、稲葉山城下付近の「井口」が「岐阜」と改められました。
イバラで賊退治!?「茨城県」の由来
「茨城」という名の由来は、奈良時代の「常陸国風土記」にまで遡ります。
それによると、朝廷から派遣された大臣がイバラを用いて先住民の賊を退治した説、またはイバラで城を築いて守った説の2つから来ているそう。
ちなみに、江戸時代に統括していたのは徳川御三家の水戸藩でしたが、なぜ明治維新後に「水戸県」にならなかったのでしょうか。
実は水戸藩は明治維新で活躍ができないばかりか、桜田門外の変などに藩士が関連していたため、「水戸」という言葉が政府から敬遠されていたのです。
戦国時代の広島城から根付いた「広島県」の由来
広島県などの中国地方を収めていた戦国大名といえば、毛利氏ですね。
天正17(1989)年、毛利輝元は現在の広島市の位置に広島城を建築しました。その時に、毛利氏の祖である大江広元の「広」と、この地の豪族だった福島元長の「島」を合成して命名したとされています。
ちなみに、毛利氏は「元」の通字以外、「広」も諱に使用する字の一つとしていました。完全に臣従したものには「元」の字を与えましたが、そうでない国人衆には「広」の字を与えていたそうです。
大名にふさわしくない読み方は却下!「熊本県」の由来
もともとは「隈本」だったのですが、戦国時代に武将・加藤清正が熊本城を築く際に改められました。
関ヶ原の戦い以降、一気に大大名になった清正。「隈本」の「隈」の字が畏(おそ)れるという意味合いを持ち、大名の居城にふさわしくないことから「隈」を「熊」に改め「熊本城」と名づけたといわれています。猛将と呼ばれた清正らしいですね。
顎に似ている地形が由来の「秋田県」の由来
「日本書紀」に記されていた「齶田」(あぎた)から「飽田」(あくた)、「悪田」(あくた)などを経て「秋田」と呼ばれるようになったといわれています。
齶田は顎と同じ意味合いを持ち、その地形が顎に似ていることからきた説があります。日本書紀の時代にどうやって地形を確認したのでしょうね・・・。
飽田は低温湿地帯を意味し、土壌が稲作に向かないために悪田と呼ばれたなどの諸説があります。
ヤマトタケルが疲れたから根付いた?!「三重県」の由来
三重県は日本最古の歴史書である「古事記」に登場します。日本武尊(ヤマトタケル)が東方遠征の帰り、現在の桑名市から亀山市へと向かう道中、四日市市周辺で、『吾が足は三重の勾がりの如くして甚だ疲れたり』と、英雄らしからず完全に疲れたと言い、続けて『故、其地を號けて三重と謂ふ」と語ったことから「三重」という言葉が誕生したのだそう。古事記に由来するとは、歴史を感じますね。
皆さんはご存知でしたか?
古代から近代まで、様々な歴史を経て今の地名が根付いたといえます。都道府県に関わらず、自分の住んでいる地域にどのような由来があるのか調べるのも楽しいものですね。
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