「藤」のつく名字はすべて藤原氏由来。・・・こんな話を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
日本で一番多い名字とされる「佐藤」は、現在の栃木県にある佐野庄に土着した藤原氏が由来とも、左衛門尉の職についた藤原氏が起源だとも言われています。
他にも面白いルーツを持つ名字はたくさん。その中でも歴史好きとしては嬉しい?ルーツを持つ名字を3つご紹介します。
豆まきしなくていいのはアノ人の子孫だから「渡辺氏」
渡辺の名字は、現在の大阪府北部から兵庫県にまたがる土地「渡辺」がルーツ。
嵯峨源氏の武士がこの土地に住み着き名乗ったことが起源とされています。
有名な人が、平安時代に活躍した渡辺綱。鬼退治の伝説が数多く伝わり、現在も渡辺系の名字の人には鬼が近寄らず、節分でも豆をまかないという風習があります。
ちなみに戦国時代に瀬戸内海で活躍した松浦党は、この渡辺綱の子孫と言われています。
忍者?いえいえ、もっと古い由緒ある名字です「服部氏」
「服部」と言われて真っ先に浮かぶのが、徳川家康の配下である服部半蔵正成。
そのため、戦国時代や忍者のイメージが強い名字ですが、起源はヤマト王権の部民にまで遡ります。
衣服製作を担った部民だから「服部」。ちなみに「はっとり」と読むのは、衣服製作に欠かせない機織り(はたおり)が語源と考えられています。
他にも最後が「部」の名字は、部民を由来とするものが多いようです。
武田信玄お膝下の証?「薬袋氏」
「薬袋」と書いて「みない」と読む。難読名字にあげられる名字ですが、こちらは現在の山梨県にある薬袋村がルーツ。
武田信玄が落とした薬袋を届けた際「中身を見たか」と聞かれ「見ない」と答えたのが由来だとも、無病長寿の人が多く富山の薬売りが売る薬袋を持っているところを「見ない」からだとも言われています。
ただしこの薬袋(みない)という名字、戦国時代には既にあったらしく、どちらの伝説も後世に作られたものという説が濃厚です。ますますルーツが気になりますね・・・。
いかがだったでしょうか。
あなたも自分の名字のルーツを探ってみると、意外な歴史を発見できるかもしれませんよ。
(Sati)
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