武器、道具として生まれながら、武家社会の隆盛のなか、芸術的・文化的な意味合いをもつまでに昇華した「日本刀」。
一部の愛好家によって受け継がれてきたこの文化は、日本刀をゲームキャラにしたゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」の大ヒットで空前のブームとなりました。
そのような社会的背景をバックに、なんと映画史上初の「日本刀」をモチーフにしたドキュメンタリー「映画 日本刀〜刀剣の世界〜」が、5/21(土)TOHOシネマズ日本橋にて公開されるそうです。
日本刀そのものがモチーフ、しかもドキュメンタリー!? これは取材しないわけにはまいりません!早速調べてみました。
歴代の名将たちの愛刀含め25振がスクリーンに登場!!
本作は、名刀とよばれる刀剣と、その主となった歴代の名だたる武将たちとの数奇な運命を振り返りながら、現代に伝わる刀鍛治師、刀研磨師の匠の秘伝の技を紹介するという、映画史上初の「刀剣ドキュメンタリー」。
鎌倉時代中期の太刀(たち)。播磨国の明石藩主・松平(まつひら)家に伝来したため、明石国行と呼ばれる。
平安時代後期の刀工・安綱(やすつな)作の太刀。
国宝・三日月宗近(みかづきむねちか)などと共に天下五剣に称えられた、歴史上最も知られる名刀である。
このように「刀剣乱舞」キャラクターのモデルとなった国宝明石国行(あかしくにゆき)、童子切安綱(どうじきりやすつな)、三日月宗近(みかづきむねちか)や、へし切り長谷部(へしきりはせべ)などを含めた25振の名刀が集結。
大スクリーンで名刀の細やかな装飾や刃文までが確認でき、まるで目の前で名刀を見ているような迫力で刀の制作過程が体感できるそうです。
童子切安綱は、源頼光(よりみつ)が大江山に住む鬼、酒呑童子の首を斬り落としたという伝説からこの名がついたそうで、その後足利将軍家、信長、秀吉、家康という天下人の手に渡り愛されたなど、名だたる名将たちとの数奇なエピソードも楽しみです。
それぞれの名刀がどれだけのパワーを秘めているのか想像もつきませんが、映画館のスクリーンでそのパワーを存分に感じることができるでしょう。
さらに現代の刀鍛冶は、奈良県指定無形文化財に認定されている月山貞利(がっさん・さだとし)氏、刀研磨は人間国宝の本阿彌光洲(ほんあみ・こうしゅう)氏。
しかもナレーションはゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」三日月宗近の声を演じた人気声優の鳥海浩輔(とりうみ・こうすけ)氏が担当。
刀剣乱舞ファンの気持ちを知り尽くしたたいへんニクい演出ですね。
刀匠たちが技術の粋を尽くして生み出してきた日本刀は、 どのように作られるのか?
スクリーンに映し出される、魂を込めて刀を仕上げ、命を吹き込む刀匠の姿にただただ圧倒されます。
たった6日間でクラウドファンディング目標達成の快挙!
さて、ここまでご覧いただき「もう公開が待てない!!!」という気持ちになっている方も多いと思います。
が、現在この映画の公開は、21日からTOHOシネマズ日本橋一劇場のみ。
そこで公開の劇場拡大と海外映画祭の出品に向け、クラウドファンディングを4/15から実施したところ、なんと目標の200万円を6日間で達成。
さらにその後「公開規模拡大による広告費支援のため」総額400万円を目標に資金を募り、最終的に支援者395名、4,109,100円を集めて終了したそうです。
現在すでに支援は終了していますが、それにしても400万以上をあっという間に集めてしまったというこの事実からも、昨今の日本刀ブームがブームではなく、ホンモノの文化として結実してきていることを実感します。
私はまだ「刀剣乱舞」はプレイしていないのですが、甲冑に並び刀剣も好きでして、昔には刀剣博物館に見学に行ったことがあります。
静かな中で来場者を迎えた名刀が、ガラスケースの中から静かな、しかし力強いパワーを発していたのを感じて真剣を手に入れたくなりました。
ぜひこの素晴らしい名刀たち、そして現代の匠たちの姿を全国で観れることができるようになることを、編集部一同願っています。
その前には百聞は一見にしかず。21日からの上映期間中、TOHOシネマズ日本橋に足を運んでみてください。
参照元:
「映画 日本刀〜刀剣の世界〜」オフィシャルサイト
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「TOHOシネマズ日本橋」オフィシャルサイト
(C) 2016「映画 日本刀 〜刀剣の世界〜」製作委員会
配給・宣伝:プレシディオ
編集長Y