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【 プロデューサーが語る舞台裏 】映画「関ヶ原」歴人マガジン独占試写会レポート

8月14日(月)、東京・六本木にあるアスミック・エース試写室にて、歴人マガジン presents 映画「関ヶ原」独占試写会およびプロデューサー・山本章氏のトークイベントが開催されました。お盆休み中ではありましたが、当日は老若男女の歴史好き約50名が来場。事前アンケートでは半数以上が西軍派、また好きな武将に石田三成を選んだ方も多く、映画「関ヶ原」への期待が高まるなか、満員御礼での上映となりました。

映画の上映終了後には、興奮冷めやらぬなか山本プロデューサーが登場。トークイベントでは質疑応答のチャンスが設けられ、試写を見終えたばかりの観客の皆様からアツい質問がたくさん投げかけられました。

山本プロデューサーが語る制作秘話

「伏見城でのシーンは東本願寺で撮影したと聞きましたが、歴史建造物での撮影で苦労したことは?」

山本P「原田監督が『駆込み女と駆出し男』を撮影していた時期に、並行して『関ヶ原』の企画も動いており、一緒に京都周辺のお寺や神社などをロケハンしていました。原田監督は本物のロケーションにこだわっており、ほとんどのシーンはロケーション撮影です。

その中でもやはり仰る通り、東本願寺は、映画の撮影が初めてということもあり苦労したことも多かったですね。どうして借りられたかというと、司馬遼太郎先生が新聞記者時代に東本願寺とのご縁があり、その司馬先生原作の『関ヶ原』が題材だったから。

ただ一つだけ借りる際に躊躇されたことがありまして、東本願寺といえば、徳川家康のゆかりの地ということで、秀吉のシーンの撮影はNGと言われてしまったんです。伏見城の千畳敷のシーンには秀吉が登場するのですが、これだけ素晴らしいロケーションだったので家康のシーンだけでも撮影を、と原田監督と相談し進めようとしました。しかし最終的には晩年の秀吉ということで許可が出て、伏見城のシーンも東本願寺で撮影することができました。最後、三成と家康が対峙する場面も印象的に仕上がっているので、お借りできたことは大きいですね。」


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ちなみに今回、参加者の皆様には事前アンケートにお答えいただいたのですが、なんと7割以上が西軍派!そんななか、数少ない東軍派の女性からはこんな質問が。

「一般的には悪役・裏切り者のイメージが強い小早川秀秋。本作では葛藤する姿など新たな人間像を描いたのはなぜ?」

山本P「小早川のキャラクター像には原田監督の強い思い入れがあって、構想25年の中で一度は小早川を主人公にしようと思うくらい、小早川のことをよく調べていたんです。どうしても徳川家康よりの主観で作られがちな歴史のなかでは、小早川が家康に脅されて、ギリギリになって加担したという固定観念がありますが、映画ではその裏で彼自身の葛藤があったはずだ、と。これはあくまで一つの見方ですが、(だからこそ)小早川はこのことがトラウマになって、悩みに悩んであの様な末路になったのではないかという思いがあり、このようなキャラクター設定になりました。この映画では小早川秀秋の意思が感じられますよね。監督は、演じる東出さんに対し『全国の小早川さんに誇れる小早川秀秋を演じてほしい』と言っていました。」

また、原作を読まれている歴史好き男性からはこんな質問も。

原作の『関ケ原』は上中下巻あり、かなり長いですが、省略したシーンや撮ったけど使わなかったシーンは?

山本P:「そもそも映画で収まりきるような尺ではないんですよね(笑)だから実は、はじめは前後編、もしくは、3部作で描くかという話も出たんです。実際、前後編の脚本は存在したんですよ。色々な都合もあり現在の形になりましたが、もし前後編であれば、原作にもある伏見城を落とすシーンはもっと描きたかったですね。」


そして、やっぱり気になる『岡田三成』撮影裏話も飛び出しました。

現場でよく怒鳴っていた監督、岡田さんには優しかったというのは本当?

山本P「岡田くんは完璧なんですよね。2ヶ月前からセリフは全部入っているし、本読みも間違えないし。この映画はセリフ回しが早いんですが、初期の頃から普通にできてしまう。やはり主役を多く演じられていることもあり演技の勘所が素晴らしいし、自転車やバイクを乗りこなす様に馬も簡単に乗れますし、非の打ち所がないと言いますか。岡田くんにできないことがあれば(監督に)指導されていたと思いますが、その必要がないくらいでしたね。」

歴史好きならではの思いが込められた質問に、制作側から興味深いお話しをたくさん教えてくださった山本プロデューサー、ありがとうございました!

イベント後、来場者の方にも感想を伺いました!

印象に残ったシーンは?

・決戦の場面は迫力があって楽しめました。(40代男性)
・とても面白かった。今までにない「関ヶ原」だった。特に松山ケンイチさん演じる直江兼続との場面は、演出が新鮮で印象的だった。(50代男性他)
・左近の最期のシーンは驚きました。(40代男性他)

気になった登場人物は?

・嫌われ者として描かれることが多い石田三成を、岡田さんがどう演じるんだろうと思っていたんですが、自分の理想を貫き通す姿がかっこよかったです。有村架純ちゃんのアクションもすごかった!(50代女性)
・他の「関ケ原」と比べ、島左近がたくさん出ているのが良かったです。平さんの渋い島左近はイメージぴったりでした(40代男性他)
・出ている役者さんが良かった。井伊直政役の北村有起哉さんや、黒田長政役の和田正人さんといった主役ではない方々もきちんと自分の役を作っている。家康役の役所さんの特殊メイクはすごかったです。(40代女性)

原作や好きな武将への思い入れなどを、映画とあわせてお話しくださった皆さん、ご協力ありがとうございました。

皆様も映画をご覧の際は、ぜひこれらの話を思い出しながらご覧になってください。きっと何度も見直したくなりますよ。
8月26日の公開をお楽しみに!

映画「関ヶ原」

8月26日(土)より全国ロードショー
配給:東宝=アスミック・エース
監督・脚本:原田眞人
出演:岡田准一 有村架純 平岳大 東出昌大/役所広司
公式サイト:http://sekigahara-movie.com/
©2017「関ヶ原」製作委員会

【ストーリー】
1600年9月15日 関ヶ原。時代が、動き出す。
関ヶ原の戦い――それは、戦乱の世に終止符を打ち、後の日本のありようを決定づけた。秀吉亡き後、豊臣家への忠義から立ちあがる石田三成(岡田准一)と、天下取りの野望を抱く徳川家康(役所広司)。三成と家康は、いかにして世紀の合戦に向かうのか?そして、命を懸けて三成を守る忍び・初芽(有村架純)との、密やかな“愛”の行方は……。権謀渦巻く中、「愛」と「正義」を貫き通した“純粋すぎる武将”三成を中心に、三成へ忠誠を誓う島左近、忠義に揺れる小早川秀秋など名だたる武将たち、そして彼らを取り巻く女たちの“未来に向けた”戦いが、今、幕を開ける!!

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