これから5月の連休にかけては、1年のうち最も過ごしやすい時期。
特に冬の厳しい地域では、寒さを乗り越えて訪れた、春の訪れを祝うイベントや祭りが各地で開催されます。
さて、そんななかで今日は、今週 4/8(金)〜10(日)まで山梨県甲府市で開催される「第45回 信玄公祭り」をご紹介。
戦国最強のカリスマ、武田信玄公の命日である4/12前の金〜日曜日に毎年開催される大祭をご紹介します。
「戦国最強のカリスマ」武田信玄公
戦国大名として最も有名といっても過言ではない武田信玄公ですが、念のためどんな人かを簡単にご説明します。
武田信玄(晴信)は、甲斐(現山梨県)の守護職、武田家第18代 武田信虎を父として1521年に出生。
戦国大名として領地拡大に乗り出す信虎の嫡男として成長します。
しかし、弟である武田信繁に家督を継がせようとした父を、軍事クーデターで追放し武田家の頭領へ。
戦国時代って、家臣はもちろん、たとえ我が子や親戚であっても裏切られたりすることもある厳しい時代。怖いですね〜。
その後「武田二十四将」と呼ばれる家臣団を中心に、戦国最強といわれた武田軍団を統制、宿敵である越後の上杉謙信公と5回に渡り川中島で激闘を繰り広げながら信濃(長野)などに侵攻、着実に領地を拡大していきます。
1573(元亀4)年、ついに天下取りに京都へむけて出陣し、駿河(現静岡県)へ侵攻中、三方ヶ原の戦いで若き徳川家康を完膚なきまでに叩き潰し、いよいよ織田信長との決戦を控えた中、病により陣中で死去。享年53歳の生涯を終えます。
彼の一生は映画やドラマはじめ、数限りなく再現されていますが、私はこの時にもし信玄公が病気でなく、織田信長と直接対決していたら、時代は大きく変わっていたと思われます。
しかしその息子武田勝頼は、残念ながら長篠の戦いで織田軍の鉄砲隊の前に惨敗、家臣の裏切りにもあい滅亡することに。
これは大人気放送中のNHK大河ドラマ「真田丸」でも描かれ、大変に評判になりました。
このように武将としての強さが圧倒的にフィーチャーされる信玄公ですが、彼が後年に至るまで高い評価を受けているのは、その人間としての器によるところが大きいのではないかと思います。
「人は石垣、人は城、情けは味方、仇は敵なり」という名言に象徴されるとおり、とにかく人を大事に育てることに長けていた信玄公。
領民を大切にし、国をしっかりと治めることを第一に考え、内政においても釜無川の氾濫を防ぐ治水工事など、甲斐の国を富ませる優れた政策を打ち出し、圧倒的な支持を武将や領民から得ていたとか。
この信玄公の教えを引き継いだ旧武田の家臣(まさに真田昌幸など)は、豊臣秀吉や徳川家康に大変に重宝されたことからも、まさに諸大名が敵ながらも尊敬していたことが伺えます。まさに「戦国最強のカリスマ」ですね。
テレビで見ましたが、今でも甲府市内で「武田信玄」と呼び捨てにすると怒られるとか!?みなさんも気をつけてください(笑)
総勢なんと1,000名の軍勢が出陣じゃあ!今年の信玄はあの人が!
さて、前置きがアツくなりすぎてしまいました。本題の「信玄公祭り」についてご紹介します。
このお祭りは、信玄公の命日である4/12の前に山梨県各地で行われるお祭りの中でも最大の規模。
特に9日(土)の夕方からは県内各地からなんと1,000名を超える軍勢が舞鶴城公園に集結、川中島へ出陣する様子を再現します。
2008年のときの動画をご覧ください。カッコいい!!(02:21)
この信玄公役には、今年は人気の俳優 陣内孝則さんが選ばれたそうです。演技力や表現力では定評のある陣内さんの信玄公、これだけでも見る価値がありますね。
そのほかにも赤備えの最強騎馬隊や姫たちの輿(こし)のパレードが大挙、会場である舞鶴城公園を中心に、甲府市街を練り歩きます。
もちろんこの出陣のパレードだけでなく、期間中には剣道や空手の演武、研究者による講演会、琴や尺八の演奏会や展示会など、それこそ山梨県を挙げてのさまざまな催しが満載。
もちろん中心の商店街では「信玄グルメ横丁」と称して、山梨のご当地グルメも大挙出店。
県産のブランド肉や地酒、ワイン、ジビエなどたくさんの地元料理を満喫できちゃう、まさに至福の空間が繰り広げられる3日間です。
各地でこんなふうに慕われる大名や武将、お坊さまなど、もっと知りたくないですか?
まだまだ数えきれないほど日本の各地にはそういう偉人たちを祭る、いろいろなお祭りがあると思うと、全部をご紹介できない歯がゆさとの闘い・・・。
とはいえ、なるべく各地の楽しそうなお祭りを紹介していきたいので、地元の自慢の祭りについて、みなさんの情報も編集部で常にお待ちしています!気軽に右上の「お問い合わせ」よりご意見や情報をお知らせください!
参照元:
「よみがえる戦国絵巻 第45回信玄公祭り」
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編集長Y