毎年10月22日に、京都で行われる時代祭。葵祭・祇園祭とともに、京都三大祭の一つとして有名です。
明治維新から平安時代までの各時代衣装に身を包んだ人々が行列をなすことで知られ、国内外から多くの観光客が集まります。山国鼓笛隊を先頭に、約2千人の2キロにわたる豪華絢爛な行列は、明治から延暦に至る歴史を偲ばせます。
そんな歴史好きにはたまらない一大イベント「時代祭」。
調べてみると起源も行列内容も日本の歴史が凝縮されたお祭りでした。
時代祭の始まりは、平安遷都1100年記念祭
時代祭の始まりは、明治28(1895)年。
平安京の造営・遷都1100年の紀念祭が、遷都された10月22日から3日にわたって挙行されました。その翌日、延暦から明治に至る千余年の文物風俗を模した時代行列が行われました。翌年から行列は祭りの中心となり、日程も遷都の日である10月22日に変更。以来、行列は「時代祭」のメインイベントとして行われてきました。
規模は年を重ねるごとに大きくなります。
はじめは6行列だったのが、昭和7(1932)年には10行列に。昭和19(1944)年からはお祭りが一時中断されますが、昭和25(1950)年にはそれまでなかった婦人行列を加えた20行列で再興され、2016年現在に至ります。
綿密な時代考証で再現された衣装や調度に注目!
時代行列は、規模と取り扱われる時代の広さに目が行きがち。
ですが最も注目すべきところは、綿密な時代考証が施された“本物”というところでしょう。
髪も地毛を有職美容師によって結い上げられるなど、細部にわたるまで残された記録を忠実に再現しています。江戸や鎌倉、平安と、時代による移り変わりを楽しめます。
歴史上の偉人や出来事も再現
また、安土桃山時代の列には、織田信長の上洛の様子を表した列があるなど、時代ごとに歴史上の人物や出来事が盛り込まれています。
維新勤王隊列は、明治維新の際に東北地方で幕臣が反乱したとき、丹波北桑田郡山国村(現在・右京区京北)の有志による山国隊が官軍に加勢したときの行装にならっているそうです。
他にも、明治維新列の中には坂本龍馬や吉田松陰など有名な維新志士に扮した列もあります。あなたの好きな偉人に扮した姿も見れるかもしれませんよ。
歴史に詳しければ詳しいほど、時代祭りを知れば知るほど楽しめる。
まさに歴史ファン垂涎のイベントです。
有料観覧席でじっくり見物もOK! 時代行列は10月22日開催
時代祭のメインイベントである時代行列は、12時に京都御所の建礼門院を出発し、14時半には応天門から平安神宮に入る予定です。
各スポットには有料観覧席も用意されます。カラーパンフレットも付いてくるので、「行列をじっくり見たい!」「行列の記録を手元に残したい!」という人は一考の価値ありです。
ぜひ週末の京都で、歴史の移ろいを楽しんでみてください。
時代祭
開催日:2016年10月22日(土)
(雨天の場合は翌23日に順延・当日早朝判断)【時代祭有料観覧席券のご案内】
京都御苑・御池通・平安神宮道席 2,050円 (全席指定・パンフレット付)
お問合せ:京都市観光協会 (075)213-1717
詳細は京都市観光協会HPをご覧ください。
(Sati)