オスマン帝国史上“最も偉大な母后”と呼ばれた女性がいた―。暗殺や裏切り、愛する者との別れを乗り越え、後宮から帝国を動かす影の女帝となっていくキョセムの波乱の人生を描いた壮大な歴史ドラマ「新・オスマン帝国外伝 〜影の女帝キョセム〜 シーズン1」を、チャンネル銀河で2021年8月3日(火)より日本初放送する。
帝国史上最強の権力を手にした女の愛と野望の物語
壮麗王スレイマン皇帝の崩御から24年後、オスマン帝国が新たな時代を迎えた。17世期初頭、13歳の若さで即位した皇帝アフメトは、ギリシャの島から奴隷として献上された1人の側女アナスタシアを寵愛する。“先導者”を意味するキョセムと呼ばれるようになった彼女は、光となり影となり、若き皇帝の公正なる統治者への道を支えていく。しかし、そんな2人に次々と試練が襲いかかる。父帝メフメト3世の早世の裏に隠された秘密、太皇太后サフィエとの対立、玉座を脅かす陰謀。そして皇帝アフメトに忍び寄る魔の手…。帝国史上“最も偉大な母后”と呼ばれたキョセムの壮絶な愛と権力の物語が今、始まる。
見どころ
待望の続編が日本初上陸!新たなるオスマン帝国の物語が幕を開ける!
オスマン帝国第10代皇帝スレイマンの治世を4シーズン全312話という壮大なスケールで描き、トルコ国内のみならず、世界90カ国以上で大ヒットした『オスマン帝国外伝〜愛と欲望のハレム〜』。日本でも多くの熱烈なファンを獲得した人気シリーズ待望の続編が、ついに日本初上陸する。物語の主人公となるのは、スレイマンの玄孫にあたる第14代皇帝アフメト1世の妻となり、後に母后(ヴァーリデ・スルタン)として絶大な権力を握ったキョセムという女性だ。前作のヒュッレムと同様に奴隷としてオスマン帝国にやってきた彼女は、いかにして陰謀渦巻くハレム(後宮)で生き残り、権力を手に入れていったのか?2シーズン全168話にわたり描かれる、新たな”壮麗なる世紀”が幕を開ける。
前作を凌ぐ女たちの激しい権力争い
オスマン帝国の皇帝の座をめぐり、ハレムの女たちによって繰り広げられる激しい権力闘争が本作の大きな見どころだ。シーズン1では、皇帝アフメトの寵妃となったキョセムが、太皇太后サフィエらと激しい争いを繰り広げながら、暗殺や裏切り、愛する者との別れを乗り越えて、権謀術数の渦巻く後宮から帝国を動かす影の女帝になっていく姿が描かれていく。その他にも、サフィエと母后ハンダンの後宮の主をめぐる争い、ハンダンと先帝妃ハリメの息子を守るための玉座争いなど、様々な思惑が絡み合う女たちの戦いから目が離せない。
受け継がれるヒュッレムの指輪
前作でスレイマンがヒュッレムに贈ったエメラルドの指輪。物語終盤でヒュッレムが亡くなった後はヌールバーヌーの手にわたったが、本作ではそれがサフィエに受け継がれる形で再登場する。ヒュッレムから始まったとされるオスマン帝国の”女人の統治”。それを象徴するかのごとき指輪が、本作でどのような運命をたどるのかにも注目だ。その他にも、劇中の楽曲や舞台セットの一部が前作から引き継がれるなど、”オスマン帝国外伝”ファンにはたまらない内容となっている。
時代背景
オスマン帝国
オスマン帝国は、14~20世紀初頭まで存在した、現在のトルコ共和国アナトリア地方に建国されたイスラム教の大帝国。アナトリアからバルカン半島、地中海にも進出し、領土を拡大。15世紀中頃にはビザンツ帝国(東ローマ帝国)を滅亡させ、第10代皇帝スレイマンが治める16世紀に最盛期を迎える。帝国の躍進は「オスマンの衝撃」と呼ばれ、西欧キリスト教世界に大きな脅威を与えた。しかし、17世紀末からヨーロッパ諸国の侵攻、アラブ諸民族の自立などによって領土を縮小させ、次第に衰退。19世紀に近代化をめざす改革に失敗すると、挽回を図った第一次世界大戦では同盟国側に加わって敗北。1922年、トルコ革命によって600年あまり続いたオスマン帝国は滅亡した。
帝国の衰退を招いた「女人の統治」
16世紀後半から17世紀半ばにかけてのオスマン帝国は「女人の統治」と呼ばれ、ハレムの女性たちが宮廷内外の諸勢力と結託し、国政に干渉した特異な時代として知られている。この流れをつくったのが第10代皇帝スレイマンの寵妃ヒュッレムであった。彼女の死後も娘のミフリマーフをはじめ、ヌールバーヌー、サフィエ、ハンダン、ハリメ、キョセム、トゥルハンといった皇帝の母や妻が権力を握る時代が続いた。こうした状況は皇帝の求心力低下を招き、帝国衰退の元凶になったといわれている。
キョセム・スルタン
第14代皇帝アフメト1世の妃で、第17代皇帝ムラト4世と第18代皇帝イブラヒムの母。ギリシャの出身で、本名はアナスタシアであったとされる。オスマン帝国のハレムへ入ると、その美貌からアフメト1世の寵妃となり多くの子供を産んだ。アフメト1世の死後、自身の子供2人が皇帝に即位すると、母后(ヴァーリデ・スルタン)として権力を掌握。ハレムを支配するだけでなく、宰相や大臣、軍人にまで影響力を広げ、政治にまで介入するようになる。イブラヒムの退位後に即位した孫メフメト4世の時代も摂政を務め、権力の絶頂にあったキョセムだったが、メフメト4世の母トゥルハンと対立。最期は宮廷闘争に敗れ、1651年に暗殺された。
人物相関図
「新・オスマン帝国外伝 ~影の女帝キョセム~ シーズン1」
放送日時:2021年8月3日(火)放送スタート 月-金 深夜0:00~
番組ページ:https://www.ch-ginga.jp/feature/kosem/
出演:アナスタシア・ツィリビウ(アナスタシア[#1-16])、ベレン・サート(キョセム[#17-84])、エキン・コチ(アフメト)、ヒュリヤ・アヴシャル(サフィエ)、テュリン・オゼン(ハンダン)、アスルハン・ギュルビュズ(ハリメ)、メフメト・クルトゥルシュ(デルヴィーシュ)、ベルク・ジャンカト(イスケンデル)、メテ・ホロズオール(ズルフィカール) ほか
制作:2015-2016年/トルコ/字幕/全84話
©Tims Productions