2017年の大河ドラマが『おんな城主 直虎』に決まり、女優の柴咲コウが主演となることが発表されました。
おそらく多くの方が知らないであろう“井伊直虎”という人物が、ドラマでどのように描かれるのか今から楽しみです!(まだ真田丸も始まっていないですが笑)
それにしても現在放送中の『花燃ゆ』含め、女性が主人公の大河ドラマが近年かなり増えてきた感じがします。そもそも女性が主人公の大河ドラマってどれくらいあるんだろう?・・・ということで調べてみました。
女性が主人公の大河ドラマは全56作品中14作
1963年放送の『花の生涯』から『おんな城主 直虎』まで、全56作品の中で女性が主人公の作品は計14作品。そのうち半分が2000年代に入って放送された作品ですので、「女性が主人公の大河ドラマが増えた」という印象は間違っていなかったようです。
ちなみに、最初に女性の主人公が登場したのは1967年放送の『三姉妹』。意外にも大河ドラマが始まって5作品目と早いタイミングでした。同作品は大佛次郎のオリジナル原作で、主人公の三姉妹も創作上の人物。この年が明治維新から100年にあたるため、幕末から明治維新の動乱期が物語の舞台となっていました。
2000年以降の平均視聴率上位は“女の大河”
それでは視聴率はどうでしょうか?
“女の大河”で最も高い視聴率を獲得したのは1989年放送の『春日局』。33.1%という高視聴率で、歴代の大河ドラマの中でも第3位にランクインしています。
1996年の『秀吉』以降、30%を超えるような圧倒的人気作品は生まれていませんが、2000年以降の推移をみてみると、20%以上の視聴率を安定的に獲得しているのは、『利家とまつ』『功名が辻』『篤姫』といった“女の大河”であることがわかります。
時代や視聴者層の変化も大きいと思いますが、この結果は個人的に意外に感じました。『功名が辻』以降、ほぼ1年置きに女性が主人公の作品が並んでいますが、そういった結果を踏まえてということなのかもしれませんね。
“幕末ものは視聴率が取れない”という通説を覆した『篤姫』
“女の大河”を語るうえでどうしても外せないのが、2008年放送の『篤姫』。
同作品はそれまで視聴率がとれないとされてきた「幕末もの」でありながらも、女性を中心に幅広い層の支持を得て24.5%という高視聴率を獲得しました。これは、幕末を舞台とした大河ドラマとして過去最高の視聴率です。
史上最年少主演・宮崎あおいの熱演はもちろんですが、2016年大河『真田丸』主演で注目を集める堺雅人や瑛太、松田翔太などの好演も非常に印象的でした。
「篤姫」という人物の認知自体はあまり高くありませんでしたが、出演者の好演や脚本の素晴らしさ、時代性などによって、現代でもヒット作品は生まれるということを証明した作品といえます。
■大河ドラマ『篤姫』:CS専門チャンネル「チャンネル銀河」で2015年12月1日(火)放送スタート!
放送日:2015年12月1日(火)スタート 月-金 午後1:00~ 2話連続
結局のところ「おんな城主 直虎」はヒットするの?
ここまで“女の大河”を振り返ってきましたが、2000年以降の視聴率を見る限り女性が主人公というのはひとつのポイントであるようです。
しかしながら、「井伊直虎」という人物の認知度が低いということは、これまでの大河ドラマを振り返っても大きなハンデになることは間違いないと思われます。
ただ、前年に放送する2016年大河「真田丸」が堺雅人主演でヒットしそうな気配がプンプンしておりますので、それに続く「おんな城主 直虎」も初回放送にかなり高い注目が集まるのではないかと予想されます。
となると、初回の数話でどれだけ視聴者の期待感を高められるかが重要になるかもしれませんね。
とにかく、まだまだ他の出演者も発表されていない状況ですので、楽しみに続報を待つことにいたしましょう!
画像:(C)NHK