夏休みもあと少し。エアコンが欠かせず、すっかり夏バテ・・・なんて人も多いのではないでしょうか。
江戸時代は現代より気温が低かったようですが、それでも夏の暑さは厳しいもの。人々は工夫して夏を過ごしていました。
そこで、現代人も今日からできる(?)江戸時代の夏の過ごし方をいくつかご紹介します。参考にして残暑を乗り切りましょう!
火を使う料理は涼しい時間帯のみにする
江戸時代には一日分のご飯を朝にまとめて焚いていました。
炊飯器で保温ボタンというわけにもいきませんから、昼と夜には室温にまで冷めたご飯を食べていたようです。
おかずも漬物や胡瓜など、火を使わないで食べられるものが主流。
どうしても火を使ったものが食べたい場合は、涼しくなる夕方に火を使うか、お惣菜屋さんから買ってそのまま食べていたのだそうです。
暑い時間帯に暑くなるものを使わない!
シンプルながら確実な暑さ対策と言えそうですね。
朝活で夜の活動を減らす
江戸時代は、暑くなる日中には仕事をしなかったようです。
代わりに日の出前から活動して、夕方涼しくなるとまた働き、翌朝に備えて早く寝ました。
うらやましい・・・と思いますが、電気のない時代ならではの過ごし方とも言えそうです。エアコンがあれば、昼でも快適な環境で過ごせますものね。
ただ、朝早く起きて活動し、夜は早く寝るという点は、現代でも見習いたい生活かもしれません。
暗い夜に何かしようとすると、電気が必要になります。最近普及したLED電灯は従来の蛍光灯ほど熱くはなりませんが、電灯自体が発熱します。つまり、暑さの元です。
自然光を利用する生活は、暑さ対策には効果的。さらに電気代の節約にもなります。
朝の15分は夜の1時間に相当するほど集中力が高まることなどから、朝活が奨励される向きもあります。
夏の暑さ対策も兼ねて、朝活に挑戦する好機かもしれません。
手拭いで汗拭きと体の“打ち水”を
近年再注目され、デパートや文具店でよく見かける手拭い。
奈良時代まで遡り、現在の形状は江戸時代におよそ成立しました。
「手拭い」という名前の通り、元々は汗や洗った顔、体を拭うためのもの。薄手で持ち運びしやすく、乾きやすいように縫製されていないのが特徴です。
乾いた状態での使用はもちろんですが、オススメなのが濡らして使うこと。
首や腕を拭い濡らすだけでも、汗疹対策に加えて気化熱の効果で体感が涼しくなります。まさに人間版打ち水・プチ行水ですね。
濡らした手ぬぐいは絞って首などに巻いておくと、乾くまでさらに涼を取ることができます。
江戸時代はファッションとして首に手拭いを巻くこともあったようなので、涼と共に江戸時代のお洒落も楽しめそうですね。
夏バテ対策に甘酒がおすすめ
現代だと甘酒は冬に飲むもの、というイメージが強いでしょうか。
奈良時代にも冬の寒さを乗り切るために飲まれ、冬の季語だったのだとか。
ですが、江戸時代では夏に好んで飲まれていたのです。
大都市では甘酒売りが街を練り歩き、甘酒は夏の季語になりました。
現代ではその栄養価の高さが科学的に証明され、甘酒は「飲む点滴」とまで呼ばれるようになりました。
現代科学とは異なる価値観で生きていた時代、甘酒の効果を体で感じていたのかもしれませんね。
なお、生姜を加えて飲むと風味も良く、栄養価も吸収しやすくなるとのことです。ぜひ試してみてください。
先人に学んで夏を賢く乗り切ろう!
先人の生き方には、その土地で生きるための知恵が詰まっています。
生活環境が違う現代でも、参考にできることは多いはず。文明の利器と合わせて使っていきたいですね。
(Sati)
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