カトリック両王であるイサベルとフェルナンドの孫であり、フェリペ美公、狂女フアナを両親に持つカルロス1世。彼は、新大陸のインカ帝国やアステカを征服し、中央、西、南ヨーロッパの広大な領土とアメリカ大陸、アジアのスペイン植民地を手に入れることで「太陽の沈まない国」を築き上げた。
スペイン王だけでなく、ヨーロッパ最大の勢力を有した神聖ローマ帝国皇帝としても君臨したカルロス。その壮大な半生を描いた歴史ドラマ「カルロス~聖なる帝国の覇者~」を、チャンネル銀河では2018年3月に日本初放送する。
スペイン黄金期を築いた輝かしきカルロスの半生
フランドル生まれのカルロスは、王位を継承すべく、カスティーリャに降り立った。しかしアラゴン王フェルナンドの後妻ジェルメーヌを始めとしたカスティーリャの有力者たちは、イサベル女王が指名した後継者のカルロスではなく、カスティーリャで生まれ育った彼の弟フェルディナントを擁立しようと画策していた。
度重なる苦難の末にカスティーリャの王位を継承するカルロス。しかし、神聖ローマ帝国次期皇帝の座をめぐる争いや宗教問題、フランスやオスマン帝国との対立といったさらなる困難が彼を待ち受けていた・・・。
カルロス1世(カール5世)とは?
ハプスブルク家の全盛期であるドイツの宗教改革の時期に神聖ローマ帝国皇帝(在位1519~56)となり、同時にスペイン王(在位1516~56)も兼ねた16世紀ヨーロッパの最重要人物。
※神聖ローマ皇帝としてはカール5世、スペイン王としてはカルロス1世と呼ばれる
神聖ローマ帝国の皇帝として君臨すると同時に、オーストリア、ネーデルラント、スペイン、ナポリ王国などを相続し、またスペイン王としては新大陸に広大な領土を所有した。ドイツで宗教改革が始まると、1521年のヴォルムス帝国議会を召集しルターの主張の撤回を迫った。ルターが自説を撤回しなかったため、ヴォルムス勅令を発してルターの活動を禁止している。
その一方で、宿敵であるフランスのフランソワ1世とはイタリア戦争を起こし、オスマン帝国のスレイマン1世の脅威にもさらされた。イタリア戦争を優位のうちに進め、1527年にはフランス王と手を結んだローマ教皇に圧力を加えるためローマを攻撃(「ローマの劫略」)している。
見どころ① スペインの若手イケメン俳優がカルロスを演じる
主役・カルロスを演じるのは、スペイン国内で注目を集めている若手イケメン俳優のアルバーロ・セルバンテス。最近では、テレビドラマや映画にも多数出演し、人気・実力ともにトップ俳優の仲間入りを果たした。話数が進むにつれて、アルバーロ演じるカルロスが肖像画のカルロス1世に近づいていく姿も見逃せない。その他、カルロスの弟・フェルディナントやライバル役のフランソワ1世など美男子が勢ぞろいしている。
見どころ② スケールアップした映像美
当時の西欧各国の外交関係を深く描く本作はスペイン、フランス、イングランド、フランドル、ポルトガル王宮、ローマ法王庁、新大陸の、合計7つの舞台が登場する。各地で繰り広げられる王宮内での会話劇が最大の見どころだ。更には、映像美や王宮内の内装・衣装は、「イサベル」から格段にスケールアップしていて見ごたえ十分。カルロスや王妃の衣装は、帽子やマントなど一つ一つが細部にこだわった作りになっている。
スペイン歴史ドラマ「カルロス~聖なる帝国の覇者~」
放送日:2018年3月5日(月)日本初放送スタート 月-金 深夜1:00~
番組ページ:https://www.ch-ginga.jp/feature/carlos/
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