●「戦国最強」の称号
織田信長以前、中世の戦国大名は数多くあれど「最強」の称号と言えば、甲斐(山梨県)の武田信玄という評価に異を唱える人はそういないのではないでしょうか。
武田信玄(晴信)。甲斐武田家第19代当主として領内を完璧なまでに統治、戦国最強といわれる武田軍を統治。
「甲斐の虎」という異名を持ち、同じく「越後の龍」といわれた宿敵 上杉謙信と川中島での総力戦をを5回に渡り続けながら、晩年いよいよ天下取りのために西上、当時新興勢力で織田信長の同盟を組んだ徳川家康を三方ヶ原の戦いでものともせず蹂躙。
![信玄](https://rekijin.com/wp-content/uploads/2015/03/1afe678c300f0319782c18cd77a18659.jpg)
これより以前に今川義元を桶狭間の戦いで倒し、駿府(静岡)から尾張(名古屋)を勢力下に収めた織田信長へ、いよいよその矛先を向けた矢先に、陣中で持病を発症、甲斐に戻る道中で53歳の生涯を終えました。
もし武田信玄がこの時健在であれば、織田信長をも倒したであろうと思われ、その結果日本史は大きく変わったであろうと言われています。
その武将、政治家としての能力を尊敬していた徳川家康が、江戸幕府を興す際に、旧武田家の家臣を多く召し抱え、さらに「徳川四天王」と呼ばれた4人の猛将のうち、井伊直政率いる井伊家は、甲冑を武田家に習い全て「赤備え」にしたというエピソードが残るほど、優れた戦国大名だったのですね。
●「第44回信玄公祭り」について
その信玄公の命日 4月12日を中心に、その遺徳を偲ぶさまざまな祭りが行われますが、そのなかでも甲府市中心部を会場に行われる世界最大級の武者祭り「第44回信玄公祭り」が、今年は4月3(金)〜5日(日)に開催されます。
県内各地からなんと1,500名もの赤備えの軍勢が舞鶴城公園に集結し、川中島に向け出陣する様子が再現されます。
祭りは、この1,500もの軍勢によるパレードのほか、戦勝祈願式に合わせた琴・尺八の演奏会や、剣道や空手の試合、市内飲食店によるグルメ企画など、盛りだくさんの催し物が市内各所で開催。
そういえば以前、テレビかなにかで山梨県では「信玄」と呼び捨てには絶対にせず、「信玄公」と敬称で呼ばれていると見たことがあります。
これだけ大規模なお祭りが44回も続いているところ、どれだけ信玄公が山梨県のみなさんの誇りなのかがよく分かります。
戦国ファンのみなさん、ぜひ今年の春は山梨甲府で信玄公まつりへ出陣されてはいかがでしょうか?
副編集長Y
参照元:
「第44回信玄公まつり」オフィシャルサイト
「富士の国やまなし」公益社団法人やまなし観光推進機構オフィシャルサイト
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