歴人マガジン

【 世紀の大事業 】天守閣を引っ張って移設した青森 弘前城から目が離せない件

青森県弘前市に1611年築城されたといわれる弘前城。
本丸をはじめ6つの郭(くるわ)で構成された平山城で、東西約500m、南北約1,000m、総面積約50ヘクタール。
三方三重の濠で囲まれた広大な敷地は、現在弘前公園として開放され市民の憩いの場になっています。

春には桜で溢れる観光名所 弘前公園
春には桜で溢れる観光名所 弘前公園
初代津軽藩藩主 津軽為信像 wikipediaより
初代津軽藩藩主 津軽為信像 wikipediaより

この弘前城を中心とした津軽藩の初代藩主は津軽為信、その後江戸時代の長きにわたり津軽氏がこの地を治めました。
現在の天守は江戸時代九代藩主 寧親が櫓造営の名目で再建したもので、日本で現存している12天守のうちのひとつに数えられ、3棟の二の丸隅櫓・5棟の城門とともに重要文化財に指定されています。

しかし近年、本丸東面の石垣が膨らむ「はらみ」が確認され、天守もろとも崩落してしまう危険性が指摘されたため、弘前市では平成20年より「弘前城址本丸石垣修理委員会」を発足。
なんと高さ14.4メートル、重さ400トンもある現在の天守を、そのまま敷地内に移設(曳屋)したのち堀を埋め、石垣を修理して元の位置に戻す、実に100年ぶりの世紀の大事業をスタートさせました。

昨年10/24に完了した天守曳屋イベントの様子。羽織を着ているのは葛西弘前市長。
昨年10/24に完了した天守曳屋イベントの様子。羽織を着ているのは葛西弘前市長。

昨年3ヶ月をかけて無事に天守の曳屋が完了しましたが、全ての工程が終了するのは実に平成35年度という、まさに現代の建設技術の粋を活かしたビッグプロジェクトなのです。
曳屋の全工程70日間をタイムラプス(早送り)で記録したこの動画をご覧いただければ、その凄さが分かるかと思います。

「雪燈籠まつり」で石垣に映えるマルチ・プロジェクション披露!


400トンもの建造物を曳いて移動させるという、世界的にも注目を集めるこのプロジェクトですが、昨年の曳屋も市民による「曳屋体験イベント」として企画したり、例年行われてきた城址でのイベントなども、官民が協力して取り組んでいるところに大変好感がもてます。

今年も2/13(土)・14(日)に開催、今年で第40回を迎える「弘前城雪燈籠まつり」にて、高さ10m、幅140mを超える本丸石垣に、弘前市を象徴する映像を7面マルチ・プロジェクションで投影するという「弘前城石垣マルチ・プロジェクション」が開催されるとのこと。
また、この事業を寄付で支える「石垣普請応援コース」に協力した「一口城主」の方への特典として、前日12日にはプレミア試写会を開催するそうです。(2015年8月16日から2016年2月3日までに入金が確認できた方)

プロジェクションマッピングイメージ。
マルチ・プロジェクションイメージ。美しい!
冬の澄んだ空気の中に映える映像。
冬の澄んだ空気の中に映える映像。

映像は、弘前市のこれまでの100年を描くこと、今後さらなる発展を遂げていく弘前市をテーマに、「弘前城の世紀」「弘前相聞」「弘前百景」という三編に分かれた映像を放映、最大級のスケールで弘前市の魅力を表現するそうです。
こちらも予告編の動画がありますので、ご覧になってみてください。(2:35)

雪燈籠まつりは200基に及ぶ大小様々な燈籠や雪像、かまくらが公園内に配置されるお祭り。
今年はこのマルチ・プロジェクションも相まって、より一層幽玄な世界観を楽しめることでしょう。

弘前市が一丸となって取り組む、世紀の大事業からしばらくは目が離せません。
歴人マガジンでもこのプロジェクトを応援、みなさんにお知らせしていきたいと思います!

参照元:
弘前城本丸石垣修理事業」弘前市オフィシャルサイト内
HIROSAKI MOVING PROJECT」オフィシャルサイト
弘前公園」株式会社コンシス運営サイト
弘前城雪灯篭まつり」弘前観光コンベンション協会
@press

イベント開催概要:
2016年2月13日(土)~14日(日)※弘前城雪燈籠まつり期間中の2日間
上映時間
①18:00~ ②18:30~ ③19:00~ ④19:30~ ⑤20:00~ ⑥20:30~
観覧場所:弘前城内濠
プレミア試写会:
2016年2月12日 午後7時(6時半開場)※試写会は、メディア、一口城主を対象に実施。
(一般は下乗橋付近から観覧可)

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写真提供:弘前市

編集長Y

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